「#酒ハック」の樽スティック4種!バーテンダーが試した正直な感想を紹介

いのかずバーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。
ウイスキーの熟成キット「#酒ハック」。
ウイスキーに木のスティックを入れるだけで本当に味が変わるのか、気になっている方も多いはずです。
本記事ではバーテンダーである筆者が、樽スティック4種類を実際に試してわかったことを正直にまとめました。
「#酒ハック」の仕組みから樽の選び方、失敗しないコツまで、この記事を読めば迷わず使いはじめられます。



本記事は、酒ハックプロジェクト株式会社より樽スティックをご提供いただいたうえで執筆しています。掲載内容はすべて筆者自身の使用感に基づく正直な評価です。
「#酒ハック」とは?まずは基本を整理しよう


「酒ハックプロジェクト株式会社」様が開発・販売し、SNSやウイスキー好きの間で話題になっている「#酒ハック」。
国産銘木や古樽スティックをウイスキーに入れ、数時間〜数日おくことで、熟成感のある味わいを手軽に楽しめる家庭用キットです。
ウイスキーの製造現場では、蒸溜したてのニュースピリッツ(原酒)を木製の樽に詰め、何年もかけて熟成させます。
この熟成中に、樽の成分がじわじわとアルコールに溶け出し、まろやかさや複雑な香りが生まれます。
「#酒ハック」はこの「樽熟成」の原理を、家庭でも短時間で体験できるよう設計された商品です。
クラファンで合計3,500万円以上を集めた注目の熟成キット
「#酒ハック」は、クラウドファンディングサイト「Makuake」への出品からわずか2分で目標金額を達成し、「CAMPFIRE」でおこなわれた第2弾のクラウドファンディングでも、目標金額を大幅に上回る支援が得られたそうです。
ウイスキー好きを中心に注目が広まり、現在は公式サイトでの通販のほか、テレビでも取り上げられています。
バーテンダーが4種の樽スティックを試した正直なレビュー


ここからは実際の検証結果です。
公式サイトで「上級者向けの楽しみ方として、バーナーなどで炙る「リチャー(焼き直し)」という手法もあります。」と書かれていたため、せっかくならと思い、今回使用したスティックはすべて軽くチャーリングを施してから使用しています。
\今回実施した検証方法/
- 使用スティック
-
- 「ジャパニーズウイスキー 30年(バーボン樽)」
- 「ジャパニーズシェリー」
- 「塩尻シャルドネ(白ワイン)」
- 「塩尻メルロー(赤ワイン)」
※すべてミニスティック
- 使用ウイスキー
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- 「ブラックニッカ クリア」(180mL)×2本
「ジャパニーズウイスキー 30年」「ジャパニーズシェリー」をそれぞれ使用 - 「ジョニーウォーカー レッドラベル」(200mL)×2本
「塩尻シャルドネ」「塩尻メルロー」をそれぞれ使用
- 「ブラックニッカ クリア」(180mL)×2本
- 漬け込み期間
-
3日・1週間・3週間・1ヶ月で経過比較
- 飲み方
-
ストレート・ロック・ソーダ割りで比較
最初に結論をお伝えしておくと、「使用して良かった」と思える商品でした。
ただし、経過時期によって評価がまったく異なりますので、どのような経過を辿ったのか、ご自身で購入する際の参考にしてみてください。
初日(スティックの漬け込み開始)
ジャパニーズウイスキーの樽スティックは低価格帯のブレンデッドジャパニーズウイスキーに、ワイン樽のスティックは低価格帯のブレンデッドスコッチに合うと予想し、漬け込みを開始します。
まずはスティック全体の半分程度に、バーナーを使用しチャーリングを施しました。


しかし、いざボトルに入れようと思ったのですが、「ブラックニッカ クリア」のミニボトルの口が想像以上に小さく、ギリギリ入りませんでした。(「ジョニーウォーカー レッドラベル」のミニボトルは余裕で挿入可能)




そこで、「ブラックニッカ クリア」に使用するスティックのチャーリングを全体に施すことで、ほんの少し表面積が削れたため、無事挿入できました。





サイズを把握してから試さなかったのは完全に自分の責任ですが、もしもミニボトルで試そうとしている人は注意しましょう。
3日後の味わい比較
すでに木の香りがウイスキーに付与されていました。
どのスティックを入れたウイスキーも口当たりやアルコール刺激に変化はなく、「樽熟成の風味ではなく、ただ木の香りがする」という印象です。
現状だと、やや違和感を覚える風味だったため、今後に期待したいところです。
1週間後の味わい比較
チャーリングを施したことが原因なのか、全体的に木の風味を強く感じます。
アルコール刺激が取れ、口当たりが良くなるといった感覚はなく、「スティックによる風味付けがされている」という印象を拭えません。
ただし、味わいにはハッキリと違いが出始めています。
「ジャパニーズシェリー」スティックを漬け込んだボトルは、ほんのり甘いフルーティーさが感じられ、「ジャパニーズウイスキー 30年」スティックを漬け込んだボトルは、スパイシーさや明るいニュアンスのフルーティーさが感じられるようになりました。
この時点で1番変化があり、おいしかったのは「塩尻メルロー」で、リッチさや赤ワイン樽由来のフルーティーさが明確に感じ取れます。



1位は「塩尻メルロー」、次点で気に入ったのは「塩尻シャルドネ」で、フルーティーさがしっかりと付与されていました。ワイン樽系とスコッチはやはり相性が良いのでしょう。
3週間後の味わい比較
全体的に、ようやく風味が落ち着いてバランスが取れてきた印象です。
味わいの複雑さも増してきて、生木の風味も嫌味がなくなってきています。
少しずつですが、それぞれのスティック由来の味わいも出てきており、もう少し熟成してみようという期待感が高まってきました。
1ヶ月後の味わい比較
写真だと少し分かりづらいかもしれませんが、漬け始めと比べると、色味にも強く変化が出ています。




左から、通常の「ブラックニッカ クリア」「ジャパニーズウイスキー 30年」「ジャパニーズシェリー」、通常の「ジョニーウォーカー レッドラベル」「塩尻シャルドネ」「塩尻メルロー」です。



やはり、シェリー樽と赤ワイン樽の色味がより濃くなっていますね。
味わいも当然ながら大きく変化し、結果的に漬け込みなしの通常のボトルよりも、スティックを使用したボトルのほうが、すべておいしくなっていました。
- ジャパニーズ
ウイスキー 30年 -
初期に感じた生木の風味が1番残っているが、甘さや口当たりの良さは感じられる。とはいえ木の香りも嫌味な感じはせず、穏やかで柔らかい樽香。
- ジャパニーズ
シェリー -
こちらもやや生木感はあるものの、しっかりと甘さ・フルーティーさが付与されており、濃厚さが感じられる。
- 塩尻シャルドネ
-
柔らかい甘さと爽やかなフルーティーさが増し、複雑さがある。
- 塩尻メルロー
-
厚みのある甘さと落ち着きのあるフルーティーさが格段に増すとともに、非常においしくなっており、芳醇さが感じられる。
次回も機会があれば「チャーリングなし」や「今のスティックを再利用」、「さらに強くチャーをする」などして、どのような違いがあるのかを試してみたいところです。
熟成樽の2ndフィルや3rdフィルのような感じですね。



さまざまな使用方法があり、それぞれ味わいが変わるでしょうから、自由研究のような感じで試してみるのもおもしろいでしょう!
総評
スティックの種類によっては、やや生木の風味がする印象でしたが、格段においしくなったスティックもありました。
ただし、今回検証に使用したウイスキーがミニボトルだったこともあり、木の風味が移りやすかったことも原因の1つとして挙げられます。
もう少し強めにチャーをすることで、生木感を減らせる効果も見込めるでしょう。
スティックの違い、チャーリングの有無、漬け込みの期間、ウイスキーの銘柄など、さまざまな要員で味わいが左右されるため、今回のレビューが読者の皆さまに当てはまるわけではないことを、留意していただけると幸いです。
しかし、味わいは非常に満足のできる結果になったため、このような貴重な体験を提供してくださった「酒ハックプロジェクト株式会社」様には、感謝の念しかありません。
完全に個人的な意見ですが、最終的なおすすめ度の順位を以下にまとめました。
- 「塩尻メルロー」(圧倒的1位!)
- 「塩尻シャルドネ」
- 「ジャパニーズシェリー」
- 「ジャパニーズウイスキー 30年」
飲み方別の比較
- 「塩尻メルロー」
- 「塩尻シャルドネ」
- 「ジャパニーズシェリー」
- 「ジャパニーズウイスキー 30年」
- 「塩尻メルロー」
- 「塩尻シャルドネ」
- 「ジャパニーズウイスキー 30年」
- 「ジャパニーズシェリー」
- 「塩尻シャルドネ」
- 「塩尻メルロー」
- 「ジャパニーズウイスキー 30年」
- 「ジャパニーズシェリー」
それぞれの飲み方で多少順位に違いはありますが、それでもワイン樽を使用したウイスキーの評価が軒並み高い結果となりました。
ただしこれは、基となるウイスキー「ジョニーウォーカー レッドラベル」の質が、価格の割に非常に高いことが要因としてあるかもしれません。
ソーダ割りなど、爽やかな飲み方をするなら爽やかなフレーバーの樽スティック、ストレートやロックなど、甘さや厚みのある味わいを楽しむ飲み方をするなら甘さの出やすい樽スティックを選ぶと良いでしょう。



公式サイトではワイン樽のスティックが販売されていませんが、通販サイトだと販売されていますので、気になる人はチェックしてみてください。
「#酒ハック」はどんな人に向いているのか?


以下の項目に当てはまる場合、「#酒ハック」をおすすめします。
- 普段から低価帯(1,000円台)のウイスキーを飲むことが多い人
- 自分だけのカスタム熟成を楽しみたい人
- ウイスキー好きな人へのプレゼントを探している人
- アウトドアやキャンプでお酒をワンランク上げたい人
一方で、以下に当てはまる方には向かない可能性があります。
- 元からおいしいウイスキーやシングルモルト、長熟のウイスキーを飲む人
- ウイスキー本来の味をそのまま楽しみたい人



すべてのウイスキー好きに手放しでおすすめできるか、と言われれば違いますが、ハマる人にはとことんハマるのではないかなと思いました!
まとめ
「#酒ハック」は、非常に注目度・人気度の高いウイスキーの熟成キットです。
公式サイトでは、約1,000円から試せるミニサイズのキットから、本格的な熟成を楽しめるセット商品など、幅広いラインナップが展開されています。
購入しようか迷っている人は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。



もしおいしい組み合わせがあれば、記事下部にあるコメントで教えていただけると、僕も嬉しいです!








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