レビュー|グレンファークラス 12年【ライトな飲み口の王道シェリー】


バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。
今回の記事では、スコッチウイスキーのスペイサイドモルト「グレンファークラス 12年」についてレビュー・評価をしていきます。
ウイスキーを買うときになるべく失敗したくない!という人は、ぜひ最後までご覧ください。
※このレビュー・評価は2025/2/22時点のものです。


- 甘く華やかな風味でバランスも良い
- シェリー樽の良さがハッキリと感じられつつも、重さがない
- 並行品は大容量でコスパが良い(味も変わらない)
- 重めのシェリー感が好きな人にはミスマッチ


グレンファークラス 12年とは


- 生産国
-
スコットランド
- 分類
-
シングルモルト
(スペイサイド)
- 容量 / 度数
-
1L / 43%
- 熟成樽
-
オロロソシェリー樽
- 主な受賞歴
-
「グレンファークラス 12年」は、スコットランドのスペイサイド地域にあるグレンファークラス蒸溜所で造られるウイスキーです。
1865年にグラント家が蒸溜所のオーナーになってから、5世代にわたって家族経営を続けています。
ピートを一切焚かない「ノンピートモルト」を使用しているため、スモーキーなクセはありません。
熟成は100%オロロソシェリー樽でおこなわれ、1stフィルから4thフィルまでの樽を使い分けることで、軽すぎず重すぎず、バランスの良い風味に仕上がっています。
内容量が700mLの正規品と、1Lの並行品があるのですが、度数も味わいも同じなので、並行品を買うほうが断然オトクです。



ラベルには「HIGHLAND SINGLE MALT」と書かれていますが、ハイランド地方の中にあるスペイサイド地域で造られているので、スペイサイドモルトです。
グレンファークラス 12年の評価・レビュー


バーテンダーである筆者が「グレンファークラス 12年」を実際に飲んだときの評価・レビューをします。



どんな味わいか・どんな飲み方がおすすめなのか・どこがおすすめのウイスキーなのかを詳しくご紹介!
テイスティングレビュー
※数値が高い=良いウイスキーではありません
- 香り
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レーズン、スパイス、ハチミツ、オレンジ。
- 味わい
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わずかにアルコール刺激はあるが、気にならない程度。
バニラ、レーズン、オーク香、スパイス、ミント、ショウガ、オレンジ。 - 余韻
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味わいの甘さとは一転し、ややドライめでスパイシーな余韻が程よく続く。
「グレンファークラス 12年」は、近年はやりのガツガツとしたシェリー感というよりも、穏やかでライトなシェリー感が特徴です。
とはいえハッキリとドライフルーツのような風味は感じられますし、リッチさもあります。
甘さの中に程よい酸味とスパイシーさがあり、バランスは良好。
フレッシュさと芳醇さのどちらも欲しい人にとっては最適な味わいです。



海外の公式サイトには「スモークサーモンとイベリコ豚のハムに合う」と書かれていました。成城石井のオンラインショップにはどちらも売られていますので、ぜひペアリングしてみましょう。
飲み方別の評価
自分がいつもしている飲み方に合うウイスキーなのか、ぜひ参考にしてみてください。
ストレート
フルーティーな甘さや華やかさ、オークの芳ばしさなど、さまざまな要素が1番よく感じられる。
おすすめ度
トワイスアップ
1:1だと薄まりすぎるし、酸味も強くなってバランスが悪い。ごく少量の加水ならアルコール感だけなくなり、華やかになる。
おすすめ度
ロック
ややビターさとスパイシーさ、酸味が強くなり、ドライな印象。甘さを感じたい人には不向きだが、これはこれでアリ。
おすすめ度
水割り
重さや樽のビターさはそこまで出ず、バランスよく仕上がる。甘さはあるが、ややサッパリとした印象も感じられる。
おすすめ度
ソーダ割り
スパイシーさや酸味がありつつ、樽のエグミは意外とそこまで出ないため、シェリー樽系の中では比較的おいしく飲める。ただし、適性はそこまで高くない。
おすすめ度
総合評価
「グレンファークラス 12年」は、華やかな風味のシェリー樽系シングルモルトの中でも、随一のコスパを誇ります。
値上がりしたとはいえ、1Lボトルで6,000円台なので、まだまだ許容範囲内です。
味わいはシェリー樽由来のドライフルーツのような甘さ、あたたかみのあるスパイシーさもハッキリ感じられます。
バランスも良いため、ウイスキー初心者やシェリー樽初心者にもおすすめ。
ややライトな飲み心地ではあるものの、味わいの満足感は十分です。



コスパは悪いですが200mLの少量ボトルもあるので、フルボトルを買う勇気が出ない人は、まずはお試しで買うのもアリ!
グレンファークラス 12年が「まずい」という意見について


ネットで「グレンファークラス 12年」を調べると、「 まずい」という検索候補が出てきます。
たしかに若干アルコール刺激はありますし、シェリー樽由来のスパイシーさや硫黄っぽさ(ファークラスはかなり控えめ)が苦手な人や、ドライなウイスキーやスモーキーなウイスキーが好きな人、普段からソーダ割りで飲む人にとってはややミスマッチです。
ただし、12年熟成でアルコール刺激が皆無な銘柄はあまりないですし、そもそもシェリー樽系のウイスキーが合っていない、もしくは自分の飲み方に合っていないだけの可能性も高いので、もし心配な人はコメントを残していただければ、補足でお答えできることもあるかと思います。
グレンファークラス 12年の評価まとめ
今回は、スコッチウイスキーのスペイサイドモルト「グレンファークラス 12年」についてご紹介しました。
- 100%オロロソシェリー樽で熟成され、ドライフルーツのような華やかな甘さがある
- シェリー樽系の中でもスッキリさを持ち合わせ、バランスが良い
- 並行品の1Lボトルがオトク
同ブランドの中でも12年熟成となる本商品は、もっともスタンダードで有名なため、まだ飲んだことのない人は、ぜひ一度飲んでおきたいところです。


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