【レビュー】ブナハーブン12年【アイラモルトの中でも異色の優しさ】
優しい味わいのウイスキーの方が、ずっと飲み続けられて好きないのかず(@InoKazuBlog)です。
今回の記事では、スコッチウイスキーのアイラモルト「ブナハーブン 12年」について、
- 評価・レビュー
- おすすめの飲み方
- どんな人におすすめのウイスキーか
- ネット上での評判
これらを中心にご紹介していきます。
ブナハーブン 12年
- 度数:46.3%
- 容量:700ml
- 分類:シングルモルト(アイラ)
- 蒸溜所:ブナハーブン
- 樽:バーボン樽・シェリー樽
- 受賞歴:インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ 2019【ゴールド】
「ブナハーブン 12年」はアイラモルトの中では珍しく、ピートをほぼ焚かずに造られます。
度数は46.3%と少しだけ他のウイスキーよりも高く、飲みごたえがあるのが嬉しいポイントです。
ブレンデッドウイスキーの「ブラックボトル」のキーモルトとしても使われています。
ごく微量なピート(2ppm)が焚かれているようなのですが、飲んでもスモーキーさはほぼ感じません!
ほとんどのウイスキーは、製造工程で冷却濾過(チルフィルタレーション)をおこない、ウイスキーの濁って見える部分を濾過します。
しかしブナハーブンは冷却濾過をおこなわない「ノンチルフィルタード」で造られており、リッチでふくよかなウイスキー本来の味わいです。
とはいえ、実際にチルフィルタレーションがどのくらい味わいに影響を及ぼすのかはわからない部分があります。人それぞれ味の好みがあるので、画一的に「ノンチルフィルタードが素晴らしい!」と言えないからです。
ちなみに、商品名・蒸溜所名にもなっている「ブナハーブン(Bunnahabhain)」は、ゲール語で「河口」という意味があります。
ブナハーブン 12年の評価・レビュー
「ブナハーブン 12年」はピートをほとんど焚いていないため、クセが少なく比較的誰でも飲みやすい味わいです。
アイラモルトだからと言ってスモーキーさやパンチの強さを求めて飲むと、全然印象が違ってびっくりするかもしれません。
まだスモーキーでパワフルな味わいのアイラモルトしか飲んだことのない人は、「こんなアイラモルトもあるんだ!」と良い経験になるでしょう。
ブナハーブン 12年の味わい
グラフにテイスティングをしたときの印象をまとめましたが、「この数値が高いほど高評価!」ということではありません。
あくまで味わいの強さやニュアンスを表しています。
「ブナハーブン 12年」は、スモーキーさはほとんどありませんが、代わりに潮気のある風味がします。
香りはけっこうフルーティーさもあり、感じるフルーツはダークチェリーやリンゴ系です。
味わいは、モルトやバニラの甘み、ナッツや栗のような優しい味わいもありつつ、ウッディかつスパイシーな刺激的な面もあります。
オイリーでクリーミーな口当たりで、まろやかでありつつもしっかりとしたボディが楽しめるでしょう。
味わいのバランスはとても良く、飲んでいる中で多彩な味わいが感じられるウイスキーです。
「一見穏やかだけど、芯はしっかりしている」という感じの味わいでした。
ブナハーブン 12年の飲み方別の評価
ストレート・トワイスアップ・ロック・水割り・ソーダ割りでそれぞれ飲んだ評価をご紹介します。
「ブナハーブン 12年」の1番おすすめの飲み方はストレートとロックです。
ストレートもかなり高評価です。アイラモルト特有の潮気を感じられるし、深い甘みも感じられます。ほんの少しだけ加水すると、いろんな風味が一気に開くので、これもまたおすすめ。
ロックだとアルコールのアタックがなくなり、時間経過で段々と変化する味わいが楽しめます。
ストレート・少量加水・ロックの3種類はぜひ試してほしいです。けっこうそれぞれの表情が違っておもしろい!
水割りにすると、しっかりとしたボディを保ちつつ、甘さと落ち着いたニュアンスの中に潮気が加わり、優しいだけではない水割りになります。
ソーダ割りだと少し甘みが強く、かつ口当たりがスッキリしているわけではないので、ソーダ割りなら他の銘柄に任せた方が美味しくなるなと思いました。トワイスアップは悪くないのですが、少し風味が開きすぎてしまって、おもしろみがない感じがします。
ソーダ割りも、あんまりドライなものが苦手な人なら美味しいでしょう。
「ブナハーブン 12年」はバランスが良いため、いろんな飲み方で美味しく飲めます。
それぞれで主張の強い味わいが変わるので、ぜひ家飲みで試してみましょう!
総合評価 [star-list number=4.0] 4.0
僕が個人的に感じる「ブナハーブン 12年」の良さは、
- 優しさはありつつも意外としっかりとした飲みごたえ
- スモーキーさの少ないアイラモルトの独特な潮気のある味わい
- 全体的なバランスの良さ
この辺りがとても高評価です。
「これがすごく特徴的!」という尖った部分はありませんが、安定感のある味わいで、いつでも安心して美味しく飲めます。
これは家飲み用に置いておくと、ふとしたときに飲みたくなるやつ。
ブナハーブン 12年はこんな人におすすめ!
- クセの強いアイラモルトしか知らない人
- バランスの取れた味わいのウイスキーが好きな人
- なるべく低価格帯でリッチな味わいのウイスキーが飲みたい人
「ブナハーブン 12年」はアイラモルトという枠組みを一度取っ払って、普通にウイスキー初心者にもおすすめです。
味わいのバランスが良いですし、潮気や深みのある甘み、酸味などいろんな味わいがするため、多くの人に刺さりそうな感じはあります。
アイラモルトを含め、どのジャンルのウイスキーも僕以上にかなりたくさん飲んできた人が、「スモーキーさはほとんどないけど、アイラモルトで味わい自体は一番好き」と言っていたこともあります。
その人いわく、「最後に行き着くのは大体パンチが強いやつよりも整ったやつだ」らしいです。まあこれは一意見なので、全員に当てはまるわけではありませんので、ご参考までに。
ブナハーブン 12年のSNSでの評判
8割以上は良い評判でした!
甘くリッチ、かつ複雑な味わいが高評価を得ているようです。
良くない評判ですが、シェリー樽由来の甘さと風味、甘さが苦手という人が少数いました。これに関しては味の好みがあるため、しょうがない部分がありそうですね。
ブナハーブン 12年のレビュー・評価まとめ
今回ご紹介した「ブナハーブン 12年」のまとめです!
- クセの強いアイラモルトの中では珍しく、ほぼスモーキーさのないタイプ
- リッチで深い甘さと潮気、ビター、酸味など、バランスが良い
- 数少ないノンチルフィルタードで造られたウイスキー
甘さがメインにありつつも、潮気やフルーティーさなど多彩な味わいが楽しめるウイスキーでした。
1本からいろんな味わいが楽しめますし、いろんな飲み方で美味しく飲めるので、自宅用に持っておくと重宝することでしょう。
アイラモルトと聞くとなかなか手が出ない人も、ぜひ変わり種として飲んでみましょう!
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