レビュー|ジェムソン スタウトエディション【甘さと芳ばしいビターさがクセになる】


バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。
今回の記事では、アイリッシュのブレンデッドウイスキー「ジェムソン スタウトエディション」についてレビュー・評価をしていきます。
ウイスキーを買うときになるべく失敗したくない!という人は、ぜひ最後までご覧ください。
※このレビュー・評価は2025/3/19時点のものです。


- 低価格帯ながらも個性がしっかりと感じられる
- 甘く芳ばしい風味の中に爽やかさもあり、バランスが良い
- どの飲み方にもよく合い、それぞれで個性の出方が異なる
- ややアルコール感があるため、ストレートだと若干飲みづらい
- 個性はあるがボディはそこまでないため、加水量には注意


ジェムソン スタウトエディションとは


- 生産国
-
アイルランド
- 分類
-
ブレンデッド
- 容量 / 度数
-
700mL / 40%
- 熟成樽
-
- バーボン樽
- シェリー樽
- スタウトビール樽
- 主な受賞歴
-
「ジェムソン スタウトエディション」は、通常のジェムソンを「Eight Degrees Brewing(公式サイト)」のスタウト(黒ビール)樽でフィニッシュして造られるウイスキーです。
スタウト自体も、ジェムソンを熟成させた後の樽で熟成しています。
あまり知られていませんが、実はジェムソンの熟成樽はバーボン樽とシェリー樽。
そのため、「ジェムソン スタウトエディション」はスタウト樽と合わせて計3つの樽が使われており、バランスの良さと複雑な個性の両方が感じられます。



詳しくは後述しますが、黒ビールの味わいが若干あるものの、ビール自体が苦手な人でも全然楽しめる味わいです!
ジェムソン スタウトエディションの評価・レビュー


バーテンダーである筆者が「ジェムソン スタウトエディション」を実際に飲んだときの評価・レビューをします。



どんな味わいか・どんな飲み方がおすすめなのか・どこがおすすめのウイスキーなのかを詳しくご紹介!
テイスティングレビュー
※数値が高い=良いウイスキーではありません
- 香り
-
香りは控えめ。
ハチミツ、チョコレート、干し草、スパイス、コーヒー。 - 味わい
-
若干アルコール感はあるが、口当たりは優しい。
モルト、青リンゴ、ライム、カカオ、ナッツ、ビター、スパイス。 - 余韻
-
甘さとほんのりビターさ、芳ばしい樽香が程よく続く。
「ジェムソン スタウトエディション」は、ジェムソンらしい甘くスパイシーな味わいとライトな飲み心地に加え、スタウト樽由来の芳ばしさとコクのある甘さがプラスされ、低価格帯ながらも個性をしっかりと感じられます。
スタウトの味わいは感じますが非常に柔らかく、あまりビール感はないため、ビールが嫌いな人にもおすすめです。(筆者もそこまで黒ビールは好きではない)
クセはあまりなく、バランスはそこそこ良いため、初心者でも比較的飲みやすいでしょう。



個性はありつつも飲みやすくてバランスが良い銘柄は、この価格帯ではそんなにありません。飲んだときの満足度も高いですし、初心者から飲み慣れた人まで、幅広くおすすめできます。
飲み方別の評価
自分がいつもしている飲み方に合うウイスキーなのか、ぜひ参考にしてみてください。
ストレート
濃厚でコクのある味わいを感じるならストレートだが、ややアルコール感もあるため、慣れていない人にはおすすめできない。満足感はあるが、ストレート用で飲む用ではない印象。
おすすめ度
トワイスアップ
個性を追い抜いてアイリッシュらしい味わいが1番感じられるのはトワイスアップ。1:1だと少し優しくなりすぎるが、薄まりすぎない。少量加水だとフルーティーさと甘さが際立ち、アイリッシュらしいスパイシーさも楽しめる。
おすすめ度
ロック
チョコレートのような甘さが強くなる。時間経過でフルーティーさも出てきて飲みやすい。
おすすめ度
水割り
カカオのような風味と甘さがしっかりと感じられ、飲みやすい中にもコクがある。ボディはそこまでないので、水の量が多いとペラくなるので注意。
おすすめ度
ソーダ割り
コクのある味わい。カカオのような甘さをほんのり感じつつ、フルーティーさやスパイシーさもあってキレが良いため、比較的爽やかな飲み心地。後半に少しビールのような風味も感じる。個性的でおもしろい。
おすすめ度
総合評価
「ジェムソン スタウトエディション」は、スタウト樽フィニッシュの珍しい味わいを感じられるとともに、飲みやすさも兼ね備えているため、総合力という点で高評価でした。
スタウト感はありますが、ビールとはまったく違う、ウイスキーとしての味わいに昇華しています。
そこそこ低価格帯というのに加え、飲み方の汎用性も意外とあり、家飲み用のウイスキーとしては申し分ないパフォーマンスです。
もう少しボディがあればもう少し評価が高かったのですが、価格帯とバランス、飲みやすさとの兼ね合いもあるため、あまり高望みはできません。



とはいえ全体的に満足できるので、気になる人は買ってみて損はないでしょう。
ジェムソン スタウトエディションの評価まとめ
今回は、アイリッシュのブレンデッドウイスキー「ジェムソン スタウトエディション」についてご紹介しました。
- スタウト(黒ビール)樽でフィニッシュしている
- カカオやチョコレートのような甘さの中に、爽やかさとキレの良さも感じられる
- 味わいの良さを感じるならトワイスアップやロック、個性を感じたいならソーダ割りがおすすめ
飲む前はクセが強いのかと思っていましたが、意外にもバランスが良く、ウイスキー好きとビール好きのどちらにも受け入れられやすい印象です。
甘いウイスキーが好きな人や、個性的な味わいを楽しみたい人にはもってこいの1本。
まだ飲んだことのない人は、ぜひこの機会に試してみてはいかがでしょうか。


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