レビュー|ワイルドターキー 8年【ワイルドでパンチとコクのある味わい】


バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。
今回の記事では、アメリカンウイスキーの中のバーボンウイスキー「ワイルドターキー 8年」についてレビュー・評価をしていきます。
ウイスキーを買うときになるべく失敗したくない!という人は、ぜひ最後までご覧ください。
※このレビュー・評価は2025/2/27時点のものです。


- パワフルかつリッチでコクのある味わい
- 3,000円台で買えるウイスキーの中でも際立った個性がある
- ハマる人はとことんハマる中毒性
- 力強い樽香やスパイシーさが苦手な人にはミスマッチ


ワイルドターキー 8年とは


- 生産国
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アメリカ
- 分類
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バーボン
- 容量 / 度数
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700mL・1L / 50.5%
- 主な受賞歴
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ワイルドターキー蒸溜所で造られる「ワイルドターキー 8年」は、ワイルドターキーブランドの日本向けフラッグシップモデルのウイスキーです。
熟成樽の内側を焦がす「チャーリング」を最大まで施すのが特徴で、「アリゲーターチャー」と呼ばれるレベルまで樽を強く焦がすことにより、パワフルな樽香が生まれます。(ワニの表皮のような見た目になるまで焦がす)
ノンエイジのバーボンが多い中、8年熟成という比較的長熟で、度数も50.5%と高めでボトリング。
重厚でインパクトのあるフルボディな味わいが人気です。



実は8年熟成のウイスキーをここまで安定供給できるのはスゴイことなんです。近年ではどの蒸溜所も原酒不足で値上がりしていますからね…。
ワイルドターキー 8年の評価・レビュー


バーテンダーである筆者が「ワイルドターキー 8年」を実際に飲んだときの評価・レビューをします。



どんな味わいか・どんな飲み方がおすすめなのか・どこがおすすめのウイスキーなのかを詳しくご紹介!
テイスティングレビュー
※数値が高い=良いウイスキーではありません
- 香り
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力強く濃厚な香り。
バニラ、キャラメル、接着剤、スパイス、オーク香。 - 味わい
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味わいも力強く、コクがあり濃厚。
バニラ、ハーブ、力強いスパイス、ダークチェリー、ナッツ、ビター、オレンジ、薬品香、オーク香。
- 余韻
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力強いスパイシーさとビターさ、オーク香が長く続く。
「ワイルドターキー 8年」は、名前のとおりワイルドで尖った個性のある味わいです。
おそらく原料のライ麦によるものですが、スパイシーさが強く、飲んだときのパンチは強め。
好きな人は沼にハマるものの、飲みやすく柔らかい味わいのバーボンが好きな人にはややミスマッチです。
とはいえ、3,000円程度でここまで個性を感じさせるバーボンはそこまでないため、飲んでいておもしろさが感じられます。



50.5%と高い度数ですが、そこまで粗さを感じません。ほんの少しアルコール感はありますが。
飲み方別の評価
自分がいつもしている飲み方に合うウイスキーなのか、ぜひ参考にしてみてください。
ストレート
個性的な力強いスパイシーさを感じたいなら1番おすすめ。ややクセはあるが、満足度はかなり高め。
おすすめ度
トワイスアップ
甘さとフルーティーさが強くなる。ボディは薄まらず、飲み口が柔らかい。少量加水のほうが風味豊かでおすすめ。
おすすめ度
ロック
メロンやダークチェリーのような風味で、甘さとフルーティーさが強くなる。特有のスパイシーさとのバランスが取れ始める。後半になるとやや酸味も感じられ、爽やかな印象も。
おすすめ度
水割り
ボディは失わず、コクがあっておいしい。雑に作ると酸味と樽のエグみが出るので注意。
おすすめ度
ソーダ割り
ビターさとスパイシーさ、酸味が合わさり、コクはありつつもキレの良いソーダ割りに。味の強い食事によく合う。
おすすめ度
ワイルドターキー スタンダードとの違いを比較
度数が40.5%でノンエイジの「ワイルドターキー スタンダード」と比べると、「ワイルドターキー 8年」は味わいの主張や深み、飲み応えなど、あらゆる面で優れています。
それでいて価格は数百円しか違わないため、買うなら断然8年のほうがおすすめです。
ただし、アルコールにそこまで強くなく、かつ毎日ハイボールで何杯も飲む人の場合は、1Lボトルが格安で買える「スタンダード」のほうがコスパが良いことも。
両者味わいの系統は同じですが、ストレートやロックで飲みたい人は「8年」、ソーダ割り等で大量消費する人は「スタンダード」という使い分けをするとよいでしょう。



実際に飲み比べてみると、なんなら「スタンダード」は“味が薄い”まで感じてしまいます。単体で飲むとそこまで悪くないのにです。「8年」がいかに優秀なのかを感じました。
総合評価
「ワイルドターキー 8年」は、度数の高さもあり非常に満足度の高い飲み心地です。
しかし、スパイシーさが強く、ビター感もあり味わいのクセがあるため、やや飲み手を選ぶ可能性があります。
バーボン初心者やウイスキー初心者よりも、少し飲み慣れてから試すほうがよいでしょう。
とはいえ、ロックやソーダ割りなら比較的誰でも飲みやすいですし、低価格帯のバーボンの中ではとてもリッチな味わいが楽しめます。



飲み方によっても好みが分かれそうな感じ!ただ、この価格でこの味わいは酒好きにとっては大正義…。


ワイルドターキー 8年が「まずい」という意見について


ネットで「ワイルドターキー 8年」を調べると、「まずい」という検索候補が出てきます。
上記のような検索結果が出てくる理由は、まずいウイスキーなのか気になって調べる人や、実際にまずいと主張する人がいるからです。
たしかに、ウイスキーにあまり慣れていない人からするとアルコール感を強く感じられますし、原料となるライ麦由来のスパイシーさ、アリゲーターチャーによる力強い樽香が、口に含んだときの刺激を助長して「苦手」と感じることも。
しかしそれは「まずさ」ではなく、この銘柄の「個性」ですので、おいしいと感じるかどうかは好みによって大きく分かれるところです。
ワイルドターキー 8年の評価まとめ
今回は、アメリカンウイスキーの中のバーボンウイスキー「ワイルドターキー 8年」についてご紹介しました。
- 度数が50.5%と高く、熟成年数はバーボンの中では長熟で、リッチかつパワフルな味わい
- 樽の内側を強く焦がす「アリゲーターチャー」により、強いバニラ香と樽香が生まれる
- スパイシーさも強く、刺激的な風味
ガツンと飲みごたえのあるバーボンを探している人にはピッタリの銘柄です。
非常に有名な銘柄でもあるため、飲んだことのない人はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。



よりコスパの良い1Lボトルもあるので、気になる人はチェックしてみてください。










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