一度は飲んでほしい|おすすめのバーボンウイスキーをバーテンダーが厳選
バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。いつもご覧くださって、ありがとうございます!
アメリカンウイスキーの1種であり、他の国のウイスキーと比べて独特な味わいのあるバーボンウイスキー。
今回の記事では、バーテンダーが厳選した一度は飲みたいおすすめのバーボンウイスキーをご紹介していきます。
ぜひ自分好みの銘柄を見つけてみましょう。
そもそもバーボンってどんな味わい?
バーボンウイスキーは、原料の51%以上がトウモロコシで、内側を焦がした新樽を使って熟成して造られます。
原料と樽に由来した、穀物由来の甘さとしっかりとしたオーク香が特徴です。
全体を通して、バニラのような甘さ、バナナのようなフルーティーさ、シナモンのようなスパイシーさが感じられます。
銘柄によって甘さが強かったり、フルーティーさにメロンが加わったり、ミントのような爽やかさが感じられたり、スパイシーさが強くなったりするでしょう。
飲んだら一発でバーボンだと感じられるくらい、他の国のウイスキーと味わいが異なります。
初心者が必ず一度は飲みたいバーボン
バーボンウイスキーをこれから飲んでいくなら、一度は必ず飲んでおきたい有名な銘柄があります。
ご紹介する銘柄はすべて安価で手に入れやすいですし、ソーダ割りで気軽に飲むのもおすすめです。
若干雑味があるものの、わかりやすくバーボンらしい味わいが楽しめます。
一応価格順でご紹介していきますので、予算で買い分けてみましょう。
ジムビーム
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
居酒屋・コンビニ・スーパーなど、あらゆる場所でおなじみの「ジムビーム」は、バーボンの世界販売本数No.1になったこともあるウイスキーです。
軽めの口当たりで、バニラと穀物のような甘さ、ナッツのような芳ばしさ、ハーブのような爽やかさ、柔らかいオーク香が楽しめます。
良くも悪くも普通の味わいですが、シンプルなのが逆に良さでもあり、価格の割に質は高めです。
改めてちゃんとソーダ割り・ロック等で飲んでみると、意外においしく感じます。
オールドクロウ
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
「オールドクロウ」は、良い意味で粗さを持ったワイルドなウイスキーです。
キャラメルのような甘み、ナッツの芳ばしさ、ミントの爽やかさ、スパイシーな余韻が感じられます。
シンプルなバーボンの味わいが感じられますが、アルコール感があるため好みは分かれるかもしれません。
個人的にはけっこう好きです!ソーダ割りかロックで飲みましょう。
I.W.ハーパー ゴールドメダル
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
「I.W.ハーパー ゴールドメダル」は、一般的なバーボンと比べ、原料のトウモロコシ比率が高いウイスキーです。
バニラやバナナを感じつつもサラッとした甘さ、シトラスやバナナのフルーティーさ、ビタ-なオーク香が楽しめます。
口当たりは比較的優しくクセもないため、初心者でも飲みやすいでしょう。
ソーダ割りによく合います!
エヴァン・ウィリアムス ブラックラベル
内容量 | 750ml |
度数 | 43% |
「エヴァン・ウィリアムス ブラックラベル」は、バーボン世界販売量No.2(No.1は「ジムビーム」)になったこともある有名なウイスキーです。
バニラやキャラメルのような甘さ、オレンジやミントのような爽やかさ、メロンのようなフルーティーさ、スパイシーな余韻が楽しめます。
サラッとしつつも味わいはしっかりと感じられ、容量が多くコスパが高い点も高評価です。
こちらも飲みやすいので初心者におすすめ!
フォアローゼズ
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
「フォアローゼズ」は、10種類もの原酒をブレンドして造られるウイスキーです。
バニラのような甘み、シトラスやハーブのような爽やかさ、フローラルな風味、豊かなオーク香とスパイシーさが楽しめます。
重さがなく華やかさがあるため、安くても風味の良いウイスキーを探している人におすすめです。
どことなーく、薔薇っぽい風味があります。
メーカーズマーク
内容量 | 700ml |
度数 | 45% |
「メーカーズマーク」は、原料に優しい甘さが特徴の冬小麦を使ったウイスキーです。
オイリーな口当たり、ハチミツのような甘さ、ナッツの芳ばしさ、オレンジのような爽やかさが楽しめます。
そこまで粗さがなく、まろやかで飲みやすいでしょう。
どの飲み方でもおいしく飲めますよ!実は赤い蝋封は職人が手作業でしています。
ワイルドターキー 8年
内容量 | 700ml |
度数 | 50.5% |
「ワイルドターキー 8年」は、アルコール度数が50.5%と高めで、パンチの強いウイスキーです。
バニラのような甘さ、オレンジやハーブのような爽やかさ、しっかりめのオーク香、スパイシーさが楽しめます。
アルコールの刺激もそこそこあるため、ロックやソーダ割りなど、加水がある飲み方がおすすめです。
お酒に弱い人は注意!飲むときはよく水分を取りましょう!
飲み慣れてきたら一度は飲みたいバーボン
これからご紹介する、飲み慣れてから一度は飲んでみたいバーボンは、どれも本当においしい銘柄ばかりです。
それぞれ個性がしっかりと感じられ、ストレートやロックでゆっくりと楽しめます。
バッファロー・トレース
内容量 | 750ml |
度数 | 45% |
「バッファロー・トレース」は、原料や製法などあらゆる面でこだわりを持ち、造り手の意図や思想がしっかりと反映された、少量生産のクラフトバーボンです。
ボトルデザインの厳つさとは裏腹に、非常にまとまりのある飲みやすい味わいでバニラのような甘さ、ミントのような爽やかさ、優しいオーク香とスパイシーさが楽しめます。
少し度数が高いもののバランスが良く、上品な風味のため、初心者が飲んでもおいしく感じられるでしょう。
どの飲み方でもおいしく飲めます!僕もけっこう好きな銘柄です。
オールドグランダッド 114
内容量 | 750ml |
度数 | 57% |
「オールドグランダッド 114」は、度数が57%でしっかりとした飲みごたえのウイスキーです。
ライ麦比率が高いためスパイシーな風味があり、バニラの甘み、オレンジのような爽やかさも感じられます。
度数は高いですがアルコール刺激はそこまで強くなく、ドライでクセのない味わいです。
けっこうファンの多い銘柄でもあります。一時は終売の話が出ましたが、現在は普通に手に入ります。
ウッドフォードリザーブ
内容量 | 750ml |
度数 | 43.2% |
「ウッドフォードリザーブ」もクラフトバーボンの1種です。
厚みがあってバランスの取れた味わいが特徴で、バニラ・キャラメル・ダークチョコのような甘さ、バナナやオレンジのようなフルーティーさ、しっかりとしたオーク香が楽しめます。
上品な風味で、ストレートやロックでゆっくり楽しむのがおすすめです。
ケンタッキーダービーの公式飲料でもあります!カクテルベースとしても優秀!
エライジャ・クレイグ スモールバッチ
内容量 | 750ml |
度数 | 47% |
「エライジャ・クレイグ スモールバッチ」は、最初のバーボン製造者といわれ「バーボンの父」とも呼ばれているエライジャ・クレイグ牧師にちなんで名付けられた、少量生産(スモールバッチ)のウイスキーです。
バニラのような甘さ、ナッツのような芳ばしさ、あたたかみのあるスパイシーさが楽しめます。
優しい口当たりとバランスの良さがあり、初心者でも飲みやすいでしょう。
際立った個性はありませんが、その分誰にでもウケが良いはずです。
メーカーズマーク 46
内容量 | 700ml |
度数 | 47% |
「メーカーズマーク 46」は、樽の中に焦がしたオーク板(インナーステイブ)を沈めて後熟させたウイスキーです。
クリーミーな口当たりで、キャラメルやバニラのような甘さ、あたたかみのあるスパイシーさ、豊かなオーク香が楽しめます。
通常の「メーカーズマーク」よりも甘さと深みが増していて、単純に上位互換のような感じです。
ちなみに、46とはインナーステイブの焦がし具合を指定した番号のことです。度数は47%!ややこしい!
フォアローゼズ シングルバレル
内容量 | 700ml |
度数 | 50% |
「フォアローゼズ シングルバレル」は、1つの樽原酒(シングルバレル)のみから瓶詰めされた、個性豊かなウイスキーです。
バニラのような甘さ、リンゴやオレンジのようなフルーティーさ、深みのあるオーク香とスパイシーな余韻が楽しめます。
度数は少し高めで飲みごたえがあり、通常の「フォアローゼズ」よりも個性がしっかりと感じられるでしょう。
樽が変わると味も少しだけ変化するのが特徴!高価格帯の「フォアローゼズ プラチナ」より、個人的にはかなり高評価。
イーグル・レア 10年
内容量 | 700ml |
度数 | 45% |
「イーグル・レア 10年」もクラフトバーボンの1種です。
なめらかな口当たりで、ハチミツのような甘さ、シトラスのような爽やかさ、ナッツのような芳ばしさ、レザーのような深みのある香りが楽しめます。
上分な風味で、初心者から飲み慣れた人まで、幅広い人に飲んでもらいたいウイスキーです。
熟成感もあり、質の高さが感じられるでしょう!
ブラントン
内容量 | 750ml |
度数 | 46.5% |
「ブラントン」は、先ほどご紹介した「フォアローゼズ シングルバレル」と同様、1つの樽原酒のみを瓶詰めした「シングルバレル」タイプのウイスキーです。
とてもリッチな風味で、バニラやキャラメルのような甘さ、ドライフルーツのようなフルーティーさ、キレのあるスパイシーさ、強めのオーク香が感じられます。
実はボトルキャップは8種類存在し、全種類集めると馬が走っている姿が見られるため、コレクションするのもよいでしょう。
価格改定を受け、どんどん値上がりしています…。少し前までは7,000円くらいで買えたのですが…。
ブッカーズ
内容量 | 750ml |
度数 | 62%前後 (リリースごとに変化) |
「ブッカーズ」は製造年によって味わいや度数が異なり、加水や濾過をおこなわずに瓶詰めされる「バレルストレングス」タイプのクラフトバーボンです。
バニラのような甘さ、ナッツのような芳ばしさ、ドライフルーツのようなフルーティーさ、力強いオーク香とスパイシーさが感じられます。
しっかりとした飲みごたえと奥深い味わいは、バーボン好きをも唸らせるでしょう。
根強い人気のある銘柄で、プレゼント用としても最適です。
バーボンウイスキーの選び方
バーボンウイスキーはスコッチと比べて味わいの幅が狭いため、銘柄ごとの細かな違いが分かりづらく、選ぶときに難しさを覚える人も多いことでしょう。
そんなときは、以下の選び方を参考にしてみてください。
もちろん実際に飲んでみないことには味の全容はわからないため、あくまで参考程度にしてみてください。
原材料の比率で選ぶ
アメリカンウイスキーは、原料の違いによって以下のような分類に分かれます。
- バーボンウイスキー:トウモロコシが51%以上
- ライウイスキー:ライ麦が51%以上
- ウィートウイスキー:小麦が51%以上
- コーンウイスキー:トウモロコシが80%以上
- モルトウイスキー:大麦麦芽が51%以上
バーボンはトウモロコシが51%以上で、副原料として使われているのが主にライ麦・小麦です。
その中でトウモロコシ比率が高ければ甘さが増しますし、ライ麦比率が高ければスパイシーな味わいに、小麦比率が高ければ甘く優しい口当たりになります。
各ウイスキーのHPはもちろんのこと、このサイト内のレビュー記事にも大まかな比率が書いてありますので、そちらも参考にしてみてください。
ちなみに僕は、ライ麦比率が高いほうがキレがあって好みです。
クラフトバーボンかどうかで選ぶ
買う銘柄がクラフトバーボンなのか、大量生産される一般的なバーボンなのかは、選ぶときの1つの基準になります。
今回ご紹介した銘柄の中にも、クラフトバーボンがいくつかありましたね。
クラフトバーボンは、原料や製法にこだわり、造り手の意図や思想が反映された少量生産(スモールバッチ)のバーボンのことを指します。
少々価格帯は高くなりますが、一般的なバーボンよりも個性がハッキリしている傾向があるため、味わい深さやおもしろさを求めるならクラフトバーボンがおすすめです。
シングルバレルかどうかで選ぶ
一般的なバーボンよりも個性的な味を好む人は、シングルバレルのバーボンを選びましょう。
シングルバレルは1つの樽原酒のみを瓶詰めしたウイスキーのことで、使われた樽の番号によって味わいが変わるのが特徴です。
他の樽原酒をブレンドしないため、その樽の個性がしっかりと感じられます。
シングルバレルのウイスキーは、必ずボトルナンバーが記されているため、他のボトルナンバーのものと飲み比べをしてみてもおもしろいでしょう。
度数で選ぶ
アルコール度数は、香りや味わいの強さに直結しているため、飲みごたえを求めるなら高い度数のものを、飲みやすさを求めるなら度数の低いものを選びましょう。
ただ1つ注意点として知ってほしいことは、低価格帯のウイスキーは低度数でもアルコール刺激がある場合が多く、ストレートやロックで飲む人は飲みづらさを感じてしまう場合も。
ちなみに、加水を一切していない「バレルストレングス」タイプのバーボンや、熟成4年以上かつ度数50%以上で瓶詰めをする「ボトルド・イン・ボンド法」に則ったバーボンは高い度数で、ウイスキーラバーに根強い人気があります。
「ボトルド・イン・ボンド」タイプのウイスキーは、規定で度数が50%以上となっていますが、基本的にはどの銘柄もピッタリ50%です。
蒸溜所・メーカーで選ぶ
蒸溜所による違いはスコッチと比べて少し分かりづらいものの、バーボンも蒸溜所ごとの個性があります。
メーカーが複数の蒸溜所を有している場合は、そのメーカー内で大まかな個性を統一している場合も。
おいしい銘柄が見つかったら、同じ蒸溜所もしくは同じメーカーの銘柄を選んで飲むことで、好みに近い味わいが見つけられるでしょう。
僕は「バッファロー・トレース蒸溜所」のウイスキーはだいたい好きです。(今回で言えば、「ブラントン」「イーグル・レア 10年」「バッファロー・トレース」が該当)
おすすめのバーボンウイスキーについてのまとめ
今回ご紹介したウイスキーの中で、特におすすめの銘柄をご紹介します。
- 「エヴァン・ウィリアムス ブラックラベル」
飲みやすく高コスパ - 「バッファロー・トレース」
バランスが良く上品で、こちらも高コスパ - 「ウッドフォードリザーブ」
厚みがありつつも上品で、飲み方の汎用性がある - 「メーカーズマーク 46」
なめらかなのにしっかりした飲み心地
バーボンは他の生産国のウイスキーと味わいが大きく異なり、独特の甘さやオーク香が楽しめます。
最初は銘柄ごとの味わいの違いがわかりづらいでしょうが、飲み慣れてくると好みもハッキリとしてくるでしょう。
今回の記事で紹介した銘柄はすべて、味わいを知る経験値として、一度は飲んでおきたい銘柄ばかりです。
飲んだことのない銘柄があったら、ぜひこれを機に飲んでみてはいかがでしょうか。
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