ハチミツのように甘いウイスキーのおすすめ銘柄をバーテンダーが厳選

ハチミツのような甘い香りが楽しめるウイスキーを知りたいと思っても、数ある銘柄の中から探し出すのは至難の業です。

そこで今回の記事では、バーテンダーである筆者が「ハチミツのような甘さが楽しめるおすすめウイスキー」を厳選してご紹介。

自分に合ったウイスキーを確実に見つけ、晩酌の時間をより楽しみたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

ハチミツのように甘いウイスキーのおすすめ銘柄を紹介

ハチミツ系のフレーバーがするウイスキーは、滑らかな口当たりと柔らかい飲み口が楽しめる銘柄が多く、優しい味わいのウイスキーを探している人にはピッタリです。

幅広い人にお楽しみいただけるように、「ハチミツ系の甘さがしっかり感じられる銘柄」と、初心者でも試しやすい「低価格でハチミツ感が楽しめる銘柄」、厳密に言えばウイスキーではありませんが、ダイレクトにハチミツの甘さが感じられる「ハニーウイスキー」の3ジャンルに分けました。

ハチミツのような甘さがしっかり感じられるウイスキー

本章でご紹介する銘柄は、どれもリッチな口当たりで華やかな風味が楽しめるものばかりです。

まだ飲んだことのない銘柄がある人は、試してみる価値は大いにあるでしょう。

ウィームスモルト ザ・ハイブ

「ウィームスモルト ザ・ハイブ」は、ハチミツの甘い風味を表現するために造られたウイスキーです。

コンセプトどおりハチミツのような甘さが強く、濃厚でコクのある味わいが楽しめます。

スペイサイド特有の華やかな風味や爽やかなフローラルさもあるため、甘々なクドさはありません。

グレンエルギン 12年

「グレンエルギン 12年」は、グレンエルギン蒸溜所が販売する唯一のオフィシャルボトルで、後ほどご紹介する「ホワイトホース」のキーモルト（味の核となるウイスキー）としても知られるウイスキーです。

甘くフルーティーな風味がしっかりと感じられ、飲みやすいのに濃厚な味わいがあり、満足度は非常に高め。

初心者から上級者まで、幅広い人がおいしく飲めるでしょう。

ザ シングルトン ダフタウン 12年

「ザ シングルトン ダフタウン 12年」は、2020年には世界のシングルモルト販売数量で第4位に輝いたこともあるほど、多くの人に愛されているウイスキーです。

口当たりや味わいが非常に優しく、ウイスキー初心者でも抵抗なく飲めます。

少々個性やパンチに欠ける部分はあるものの、全体的なバランスやコスパが良く、家飲み用ウイスキーとしては高評価です。

グレンモーレンジィ オリジナル 12年

「グレンモーレンジィ オリジナル 12年」は、2024年8月21日に従来の「グレンモーレンジィ オリジナル 10年」からリニューアルされた商品です。

特有のオレンジのようなフルーティーさやハチミツ・バニラの甘さがより強くなり、しっかりとしたコクが感じられるようになりました。

甘いとはいえ爽やかさも持っていて、味わい全体に明るいニュアンスが感じられます。

オールドプルトニー 12年

「オールドプルトニー 12年」は、ハイランドモルトでありながらも独特の潮気が感じられるウイスキーです。

けっこうしっかりとした個性が感じられますが、クセはさほど強くなく、誰でもチャレンジしやすいでしょう。

甘さの中に複雑味も感じられるので、飲んだときの満足感はそこそこ高めです。

アバフェルディ 12年

「アバフェルディ 12年」は、定番のブレンデッドウイスキー「デュワーズ」のキーモルトとして知られるウイスキーです。

優しい口当たりと甘くフルーティーな味わいは、ウイスキー初心者でも気軽に飲み始められます。

少々個性に乏しいものの、全体的なバランスが良く、飲みやすいウイスキーを探している人にはピッタリです。

ロイヤルロッホナガー 12年

「ロイヤルロッホナガー 12年」は、ロイヤルワラント（英国王室御用達）の称号を得たこともある、由緒正しい歴史あるウイスキーです。

ハチミツのような甘さに加え、白檀（びゃくだん）のようなオリエンタルな香りが楽しめます。

繊細かつ上品な甘さで、12年熟成ながらストレートでゆったりと味わえるほど、質は高めです。

ダルウィニー 15年

「ダルウィニー 15年」は、ディアジオ社が保有する蒸溜所の中でも、地域性がハッキリと感じられるシングルモルト「クラシック・モルト・シリーズ」の中に、北ハイランド代表として選ばれているウイスキーです。

味わいから感じる“質の高さ”は確かなもので、ウイスキー初心者は飲みやすさを、上級者は繊細さを楽しめるでしょう。

北ハイランド代表として、本記事にも登場している「グレンモーレンジィ」や「オールドプルトニー」、バニラの甘さが楽しめる「クライヌリッシュ」など、同地域のウイスキーと飲み比べるのもよいでしょう。

ハイランドパーク 12年 ヴァイキング・オナー

「ハイランドパーク 12年 ヴァイキング・オナー」は、シェリー樽やヘザーピートの使用に強いこだわりを持ったウイスキーです。

シェリー樽由来の華やかでコクのある味わい、ヘザーピートによる甘く芳醇なスモーキーさが楽しめます。

蒸溜所が沿岸部に位置しているため、潮気の風味も加わり、骨太な印象です。

ストレートやロックがおすすめですが、バランスが良いため、どの飲み方にもよく合います。

ブッシュミルズ シングルモルト 10年

「ブッシュミルズ シングルモルト 10年」は、ノンピートモルトのみを使用して造られる、穏やかな味わいのウイスキーです。

甘さはありつつもややサッパリとした印象で、比較的誰でも取っ付きやすい印象があります。

スタンダードで優しい味わいながらも、濃厚な味わいがあり、飲んだときの満足感は高めです。

イーグル・レア 10年

「イーグル・レア 10年」は、バーボンの中では10年と比較的長熟なウイスキーです。

クラシカルな味わいながらも上品でバランスが良く、複雑味もあるため、初心者から飲み慣れた人まで、幅広い人におすすめできます。

質の高さを考えれば、価格もそこまで高く感じません。

安いのにハチミツのような甘さが感じられるウイスキー3選

低価格帯のウイスキーは、ケミカルな甘さだったり、そもそもアルコール刺激が強くて甘さを感じられないものが多くあります。

しかし、今回はハチミツのような甘さがしっかりと感じられて、比較的味の質も高いものを厳選しました。

ホワイトホース ファインオールド

「ホワイトホース ファインオールド」は、日本国内のスコッチ販売量No.1に輝いた実績のあるウイスキーです。

アイラモルトの「ラガヴーリン」がキーモルトですが、そこまでスモーキーな風味は強くなく、誰でも飲みやすく仕上がっています。

価格的にアルコール感があるのは目を瞑る必要があるものの、それでもコスパは高いなと感じました。

シーバスリーガル 12年

「シーバスリーガル 12年」は、非常に有名なブレンデッドスコッチで、必ず一度は飲んでおきたいくらい定番のウイスキーです。

甘さは強く、アルコール感が少なく滑らかな口当たりで、こちらも初心者でも比較的飲みやすく仕上がっています。

他のウイスキーではあまり感じられない独特のハーブっぽさがあるので、人によっては苦手な人もいるかも知れません。

スーパーニッカ

「スーパーニッカ」は、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝が、亡き妻リタを追悼して生み出したウイスキーです。

コクのある味わい深さと飲みやすさの両方を兼ね備えていて、初心者から上級者まで幅広くおすすめできます。

低価格ながらもバランスの取れた味わいで、コスパはかなり高めです。

【番外編】ハチミツがそのまま加わった「ハニーウイスキー」

ハチミツのような甘さのウイスキーを探しているなら、一度はどんなものなのか飲んでみて欲しいのが「ハニーウイスキー」です。

実際にハチミツが添加されているため、分類上はウイスキーではなくリキュールになります。

本当に甘いので、ウイスキーとして味わうというよりも、何かで割って“カクテル”として飲むのがおすすめです。

ジムビーム ハニー

「ジムビーム ハニー」は、バーボンウイスキーの「ジムビーム」にハチミツを加えたハニーリキュールです。

バーボンが本来持つ芳ばしさや、バニラやキャラメルのような甘さに加え、しっかりとハチミツ感が味わえます。

ワイルドターキー アメリカンハニー

「ワイルドターキー アメリカンハニー」は、バーボンウイスキーの「ワイルドターキー」にハチミツを加えたハニーリキュールです。

本来の銘柄が持っていたパワフルな味わいは和らいでいて、甘さが強いため、ミルク割り（カクテルの「カウボーイ」みたいな感じ）あたりがちょうどいいかなと感じました。

ジャックダニエル テネシーハニー

「ジャックダニエル テネシーハニー」は、テネシーウイスキーの「ジャック ダニエル」にハチミツの風味を加えたハニーリキュールです。

ナッツのような芳ばしさもあり、コクが強く感じられます。

少々甘いものの、ライム（酸味は必須）とコーラと合わせてジャックコークのようにするもの良いでしょう。

なぜウイスキーからハチミツのような甘さを感じるのか？

ウイスキーからハチミツのような甘さが感じられる要因は、いくつか考えられています。

ハチミツのような甘さが引き立つ飲み方とは

よりウイスキーからハチミツのような甘さを感じたいなら、ストレートかロック、トワイスアップや水割りなどの加水がおすすめです。

ソーダ割りにすると、発泡性の刺激や炭酸水が持つ酸味・苦味などが邪魔をして、ウイスキーが持つハチミツのような繊細な甘みを感じづらくなってしまいます。

中にはソーダ割りにしてもハチミツ感がわかる銘柄もありますが、基本的にはストレートか加水系の飲み方にすれば間違いありません。

ハチミツのように甘いウイスキーを飲むときのおつまみ

ハチミツのような華やかな甘みのあるウイスキーに合うおつまみは、チョコレートやナッツ、ドライフルーツなど、繊細な甘さを邪魔しないおつまみがおすすめです。

他にも、塩っ気ならだけなら大丈夫なのですが、大味のものを食べてしまうと、味覚が麻痺してしまってウイスキーの甘さを感じられなくなります。

＼ウイスキーに合うおつまみはこちら／

ハチミツのように甘いウイスキーのまとめ

ハチミツのような甘さのあるウイスキーは、口当たりが非常に滑らかで、優しい味わいであることが多いのが特徴です。

比較的飲みやすい銘柄が多いので、ウイスキー初心者でも気軽に飲みやすいでしょう。

まだ飲んだことのない銘柄があれば、これを機に、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。