2024年版|バーテンダーが厳選した5,000円前後のおすすめウイスキー
高級ウイスキーには手が出ないけど、ちゃんと良いウイスキーを楽しみたい(プレゼントで贈りたい)という人も多いのではないでしょうか。
そんなとき、5,000円前後で買えるウイスキーは、絶妙な選択肢です。
今回の記事では、バーテンダーとしてさまざまな人にウイスキーを勧めてきた筆者の経験をもとに、5,000円前後で買えるおすすめのウイスキーをご紹介します。
予算内で自分にピッタリの銘柄を見つけ、素敵なひとときを過ごしたい人は、ぜひ最後までご覧ください。
記事の最後には、買うウイスキーを全然決められなかった人のために、特におすすめの銘柄も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!
プロが厳選した5,000円前後のおすすめウイスキー10選
紹介する銘柄が10本もあると、多すぎて選べないという人もいるかもしれません。
しかし、今回ご紹介するウイスキーは、どれも個性的で味わいがハッキリと違います。
味わいの特徴やおすすめの飲み方も一緒に解説しますので、決め手となるポイントを見つけてみましょう。
ちなみに、スコッチ・アイリッシュ・アメリカン(今回はバーボンのみ)・ジャパニーズ・ニューワールド(今回は台湾のみ)の順番でご紹介しています!
ジョニーウォーカー ゴールドラベル リザーブ
基本情報
生産国
スコットランド
分類
ブレンデッド
内容量
700mL
度数
40%
キーモルト
- カーデュ
- クライヌリッシュ
主な受賞歴
テイスト
香り
バニラ、モルト、シナモン、柔らかいオーク香
味わい
バニラ、ハチミツ、リンゴ、オレンジ、スパイス、ごくわずかにスモーク
余韻
甘さとともに、スパイシーさが続く
「ジョニーウォーカー ゴールドラベル リザーブ」は、なめらかな口当たりと華やかな味わいを求めて造られたウイスキーです。
ベンチマークの「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」(ジョニ黒)と比べて、甘くてスモーキーさは控えめで、全体的に柔らかい印象を持ちます。
上品な風味かつ高級感のある外装なので、プレゼント用にも最適です。
優しい味わいでしたが、加水によってブレはなく、どの飲み方にもよく合います!
スカリーワグ
基本情報
生産国
スコットランド
分類
ブレンデッドモルト
内容量
700mL
度数
46%
使用モルト
- モートラック
- マッカラン
- グレンロセス
主な受賞歴
テイスト
香り
バニラ、ドライフルーツ、モルト、ショウガ
味わい
チョコレート、ドライフルーツ、シナモン
余韻
オーク、オレンジ、ショウガ、ココア
「スカリーワグ」は、複数のシングルモルトウイスキー同士をブレンドした「ブレンデッドモルト」という分類のウイスキーです。
ブレンドしているウイスキーは、甘くフルーティーで、華やかな味わいが特徴の「スペイサイドモルト」の中から、シェリー樽熟成された原酒メインをブレンド。
ミルクチョコレートのような甘さが特徴で、リッチな風味が楽しめます。
おすすめの飲み方は、ストレート・ロックです!
グレンゴイン 10年
基本情報
生産国
スコットランド
分類
シングルモルト(ハイランド)
内容量
700mL
度数
40%
熟成樽
- バーボン
- シェリー
主な受賞歴
テイスト
香り
ハチミツ、青リンゴ、クリーム、ナッツ
味わい
モルト、バニラ、レモン、リコリス
余韻
甘く優しめで、心地よい
「グレンゴイン 10年」は、ノンピートでクセがなく飲みやすく、シンプルながらも質の高い味わいが楽しめるウイスキーです。
強い個性はないものの、全体的にバランスが良く、初心者から飲み慣れた人まで幅広い人におすすめできます。
シェリー樽が使われているものの、味の構成としてはほとんどバーボン樽メインという感じでした。
どの飲み方にもよく合います!
ボウモア 12年
基本情報
生産国
スコットランド
分類
シングルモルト(アイラ)
内容量
700mL
度数
40%
キーモルト
- バーボン
- スパニッシュオークシェリー
主な受賞歴
テイスト
香り
モルト、バニラ、ドライフルーツ、スモーク、潮気
味わい
スモーク、干し草、レモン、モルト、ドライフルーツ、潮気
余韻
ほんのり甘さと酸味、力強いオーク香とピート香が残る
「ボウモア 12年」は、アイラの女王と呼ばれており、アイラの王「ラフロイグ 10年(レビュー)」など、他のアイラモルトと比較すると穏やかなスモーキーさのウイスキーです。
とはいえしっかりとピート香があり、いわゆるクセは強めですが、上品な甘さと優れたバランス感が飲みやすさを補っています。
今回ご紹介する銘柄の中で、もっともメジャーな銘柄ですね!比較的どの飲み方にも合いますが、おすすめはストレートです!
ジェムソン シングルポットスチル
基本情報
生産国
アイルランド
分類
シングルポットスチル
内容量
700mL
度数
46%
熟成樽
- バーボン
- シェリー
- アメリカンヴァージンオーク
- アイリッシュヴァージンオーク
- ヨーロピアンヴァージンオーク
主な受賞歴
テイスト
香り
オーク、バニラ、スパイス
味わい
ダークチョコ、ショウガ、シナモン、オレンジ、オーク
余韻
しっかりしたスパイシーさとオーク
「ジェムソン シングルポットスチル」は、2023年の12月に発売した比較的新しいウイスキーです。
通常の「ジェムソン スタンダード」と違い、未発芽の大麦も原料として使用する「シングルポットスチル」という、アイリッシュウイスキーの伝統的な分類に属しています。
飲みやすい銘柄が多いアイリッシュの中でも、強いスパイシーさと飲みごたえの強さが特徴で、ウイスキー好きでも満足すること間違いなしです。
どの飲み方でもおいしく飲めます!
レッドブレスト 12年
基本情報
生産国
アイルランド
分類
シングルポットスチル
内容量
700mL
度数
40%
熟成樽
- バーボン
- シェリー
主な受賞歴
テイスト
香り
ナッツ、ドライフルーツ、ベリー、スパイス、バニラ
味わい
モルト、バニラ、スパイス、ジンジャー、ナッツ、アプリコット
余韻
ほんのり甘酸っぱく、ウッディでスパイシー
「レッドブレスト 12年」は、シンプルながらも洗練された味わいで、数あるアイリッシュウイスキーの中でも非常に質の高い銘柄です。
飲みやすさとボディの厚みが同居していて、ウイスキー好きでも満足できること間違いなし。
オイリーな口当たりで、甘さとフルーティーさ、スパイシーさ、心地よいオーク香が楽しめます。
僕が大好きな銘柄!おすすめの飲み方は、ストレート・ロックです!
ウッドフォードリザーブ
基本情報
生産国
アメリカ
分類
バーボン
内容量
750mL
度数
43.2%
主な受賞歴
テイスト
香り
バニラ、バナナ、ミント、オーク、タバコ葉
味わい
バニラ、オレンジ、スパイス、ドライフルーツ、ダークチョコ
余韻
穀物の甘さとスパイシーさが残る
「ウッドフォードリザーブ」は、競馬の「ケンタッキーダービー」が公式スポンサーということも有名な、プレミアムスモールバッチ(少量生産)バーボンです。
バーボンでは珍しいポットスチル(単式蒸溜器)での3回蒸溜をおこなうため、クリアで厚みのある味わいに仕上がります。
バランスの良さと飲みごたえを兼ね備え、バーボンの強いクセもないですし、初心者から上級者まで幅広い人におすすめです。
どの飲み方にもよく合い、何ならカクテルベースとしても優秀!
イーグル・レア 10年
基本情報
生産国
アメリカ
分類
バーボン
内容量
700mL
度数
45%
主な受賞歴
テイスト
香り
バニラ、オレンジ、ハチミツ、スパイス、ミント、力強いオーク香
味わい
バニラ、キャラメル、スパイス、ミント、オレンジ、ナッツ、オーク
余韻
バニラ感があるもののドライめで、スパイスや革のようなニュアンスが残る
「イーグル・レア 10年」は、原料や製法などあらゆる面でこだわりを持ち、造り手の意図や思想がしっかりと反映された「クラフトバーボン」です。
10年熟成とバーボンの中では長熟で、クセのないなめらかな口当たりと上品な味わいが楽しめます。
バランスは良好で、スタンダードな味わいのバーボンながらも質の高さがうかがえるため、ウイスキー好きでも満足できることでしょう。
おすすめの飲み方は、ストレート・ロックです!
キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士
基本情報
生産国
日本
分類
シングルグレーン
内容量
700mL
度数
46%
主な受賞歴
主な受賞歴
テイスト
香り
バニラ、オレンジ、バナナ、シナモン
味わい
バニラ、バナナ、洋梨、マーマレード、ミント、オーク
余韻
心地よいスパイシーさとオーク
「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士」は、ヘビー・ミドル・ライトの3つのタイプのグレーンウイスキーをブレンドして造られるウイスキーです。
それぞれのタイプのグレーンウイスキーの良さが引き出され、味のバランスが良く、非常に滑らかな口当たりになっています。
飲みやすいのに複雑でボディがしっかりしており、ウイスキー初心者から飲み慣れた人まで、幅広い人におすすめです。
味わいの系統は若干バーボン寄りですが、ジャパニーズウイスキーらしい繊細さと華やかさがあります!おすすめの飲み方はロック・ソーダ割り!
カバラン ディスティラリーセレクト No.1
基本情報
生産国
台湾
分類
シングルモルト
内容量
700mL
度数
40%
熟成樽
自社蒸溜所のリフィル
主な受賞歴
テイスト
香り
マンゴー、リンゴ、、パパイヤ、フローラル、バニラ
味わい
マンゴー、パイナップル、キャラメル、バニラ、ハーブ、オーク
余韻
南国系のフルーティーさと温かみのあるスパイシーさ
「カバラン ディスティラリーセレクト No.1」は、近年世界中で高い評価を得ている、台湾で造られるウイスキーです。
温暖な気候で熟成が早く進むため、短期熟成でもしっかりと樽から香気成分が染み出します。
トロピカルフルーツのような甘さが特徴で、温かみのある味わいが楽しめるでしょう。
他の国のウイスキーとはまったく違う味わいで、経験としてぜひ飲んでみてもらいたいです!おすすめの飲み方は、ストレート・ロック・ソーダ割り!
5,000円前後のウイスキーをプレゼント用にするときの注意点
ウイスキーをプレゼントするときは、価格帯によって気をつけたいポイントが異なります。
5,000円前後で買えるウイスキーを贈るときは、以下の注意点に留意しましょう。
上記のポイントを知ることで、気持ちよくプレゼントすることができますよ!
プレゼント用としては最低ラインの価格帯
近年、ウイスキーは値上がり続きで、5,000円前後で買えるウイスキーは高級ラインにはカスリもしない価格帯となりました。
3,000円台でおいしい銘柄がちらほら出始め、5,000円前後でようやくおいしさと同時に個性もハッキリ感じられる銘柄が増えだします。
基本的に7,000円以上の銘柄はどれもおいしくて質の高いものばかりですが、5,000円前後に決めた以上、プレゼント用の最低ラインという意識を持つことで、より真剣にウイスキー選びができるようになるはずです。
ちなみに、5,000円前後でもパッとしない銘柄もあるので、価格を盲信しないように注意!
相手の味の好みを聞いておく
これはプレゼントで飲食物を贈る際に1番重要なポイントなのですが、プレゼントを相手の好みに合わせるために、事前に好みをヒアリングしておきましょう。
ウイスキーは「嗜好品」というだけあり、人によって味の好き嫌いがハッキリと分かれます。
好みが甘めなのか、スモーキーめなのか、ドライめなのか、フルーティーめなのか、ざっくりとでもいいので知っておけば、本記事でご紹介した銘柄から選べるはずです。
せっかく5,000円もかけて買ったのに、相手に喜ばれなかったら悲しいですよね…。
飲み方の好みも聞いておく
ウイスキーは、飲み方によって感じる印象や味わいが全然違います。
そのため、相手の飲み方に合ったウイスキーを贈るのが重要です。
ロックにすると渋みやエグみが出る銘柄もあれば、ソーダ割りにすると個性が失われる銘柄もあります。
プレゼントを贈る前に、相手の好みの飲み方を聞けるのが1番ベストですが、もし聞けない場合、どの飲み方にも合わせやすい銘柄を選ぶのも1つの手です。
普段はしない飲み方にもチャレンジしてもらえるかもしれません!
5,000円前後のウイスキーを選ぶときのポイント
基本的に、本記事でご紹介したウイスキーを買えば間違いないとは思うのですが、自分の欲しかったウイスキーとのミスマッチを防ぐためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
5,000円はウイスキーの中では中間層とはいえ、せっかくお金をかけるわけですから、損をしないためにも必ず覚えておきましょう!今後ウイスキーを選ぶ際にも役立ちます!
生産国ごとの特徴を理解する
ウイスキーの生産国ごとの味の違いを、世界五大ウイスキーを中心にざっくりとまとめました。
- 【スコッチウイスキー(スコットランド)】
多くの銘柄の製造段階で「ピート」を焚いて大麦をいぶします。ピートを使って造られたウイスキーは、独特のスモーキーさが生まれるのが特徴です。 - 【アイリッシュウイスキー(アイルランド)】
クセがなく滑らかな口当たり、モルトの豊かな風味やスッキリとした味わいが特徴です。 - 【アメリカンウイスキー(アメリカ)】
バニラのような強い甘さと、しっかりとしたオーク香、バナナのようなフルーティーさが特徴です。 - 【ジャパニーズウイスキー(日本)】
スコッチを踏襲して造られているため、雰囲気はスコッチに似ています。より日本人の味覚に合うような、繊細で奥行きのある味わいです。銘柄ごとに個性はまちまち。 - 【カナディアンウイスキー(カナダ)】
他国のウイスキーよりもさらにライトな味わいで、甘くて誰でも飲みやすいでしょう。
上記はあくまでざっくりとした違いで、特にスコッチには多種多様な銘柄があるため、スモーキーさがまったくないものもあります。
またジャパニーズにもピートを使用したものと、そうでないものもあるため、銘柄ごとの違いを理解するには経験を積むほかありません。
スコッチは産地によっても味の違いがあるので、詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてみてください!
製法や分類による味の違いを理解する
先ほど軽く触れた「ピート」も含め、ウイスキーは製法によって味わいが大きく異なります。
熟成に使われる樽が「バーボン樽」ならバニラ香が付きますし、「シェリー樽」ならドライフルーツのような風味、「赤ワイン樽」ならベリー類やタンニンの風味が付きます。
また、アメリカンウイスキーにはバーボンウイスキー(トウモロコシ主体の原酒使用)やライウイスキー(ライ麦主体の原酒使用)など、原料によっても甘さ寄りなのかスパイシー寄りなのかも違います。
さらに、分類によっても味わいに違いがあることを知っておきましょう。
- 【ブレンデッドウイスキー】
モルト原酒とグレーン原酒を合わせたウイスキーです。誰でも飲みやすく、バランスの良い味わいが楽しめます。 - 【シングルモルトウイスキー】
単一蒸溜所のモルト原酒のみで造られるウイスキーです。モルトの力強い風味や、各蒸溜所ごとの個性がハッキリと出やすいのも魅力です。 - 【シングルグレーンウイスキー】
単一蒸溜所のグレーン原酒のみで造られるウイスキーです。非常に柔らかい口当たりで、バナナのようなフルーティーさと甘やかな風味が楽しめます。
モルトやグレーン、前述したトウモロコシやライ麦など、ウイスキーの原料によっても味が異なるため、ゆっくりとその違いを感じてみてはいかがでしょうか。
樽の違いで選ぶのか、分類の違いで選ぶのか、人によってウイスキーを選ぶときの基準はさまざまです!
5,000円前後のおすすめウイスキーのまとめ
本記事ではおすすめの銘柄を10本選んで紹介しましたが、なかなか決められない人は「グレンゴイン 10年」か「ジョニーウォーカー ゴールドラベル リザーブ」はいかがでしょうか?
どちらの銘柄も飲み方の汎用性がありますし、クセがなく誰でも親しみやすい味わいです。
もちろん、他にご紹介した銘柄もおいしいもの(僕も好きなもの)ばかりですので、まだ飲んだことのない銘柄があれば、ぜひ一度飲んでみてはいかがでしょうか?
もし誰かへのプレゼント用として買うなら、ギフトラッピングは忘れずに!
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