バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。いつもご覧いただきありがとうございます。
ウイスキーの飲み方の中でも、なんとなく渋いイメージがあるロックスタイル。
他の飲み方と比べると、実は味わい自体も渋いのをご存知ですか?
この記事では、数多くのウイスキーを飲んできたバーテンダーの筆者が、ロックにおすすめの銘柄をご紹介します。
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【スコッチ】ロックがおすすめのウイスキー
スコッチウイスキーをロックにすると、スモーキーさや熟成に使われる樽の香り、ビターさがしっかりと感じられる傾向にあります。
これは冷えによって甘みが抑えられることで、相対的にピート香やオークの風味が引き立つからです。
- ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年
程よくスモーキーかつ深い甘み - バランタイン 17年
華やかな風味とクリーミーな口当たり - ロイヤルロッホナガー 12年
ハチミツの甘さと香木のような風味 - ブナハーブン 12年 ★おすすめ!
オイリーな口当たりで深い甘みとソルティな風味 - カリラ 12年
力強いスモークとシトラスの爽やかさ
ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年
分類 | ブレンデッド |
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」は、通称「ジョニ黒」として長年多くの人に親しまれているウイスキーです。
ロックにするとスモーキーかつスパイシー、ドライフルーツのような深い甘みが感じられ、味わいのバランスは抜群。
初心者は好き嫌いが分かれる可能性があるものの、かなり洗練された味わいでコスパも良好です。
ちなみにですが、僕が家飲みで常に置いているウイスキーでもあります。
バランタイン 17年
分類 | ブレンデッド |
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
「バランタイン 17年」は、なめらかで優しい味わい、コクのある上品でリッチな飲み心地が楽しめます。
17年熟成なのに価格は高くなく、コスパは良好です。
味わいのバランスが良く、クリーミーな口当たり、フローラルな華やかさ、ほんのりビター・スパイス・スモークを感じます。
プレゼント用としてもおすすめ!
ロイヤルロッホナガー 12年
分類 | シングルモルト (ハイランド) |
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
熟成樽 | リフィルシェリー樽 リフィルホグスヘッドバーボン樽 |
「ロイヤルロッホナガー 12年」は、昔ヴィクトリア女王を蒸溜所に招待した際に、英国王室御用達の証である「ロイヤル」の称号を授かった由緒正しきウイスキーです。
ハチミツのような甘さ、白檀のようなオリエンタルな風味、オイリーな口当たりが楽しめます。
樽由来の風味が尖っておらず、味わいのバランスがとても良いです。
ウイスキーの香りを楽しみたい人におすすめ!
ブナハーブン 12年
分類 | シングルモルト (アイラ) |
内容量 | 700ml |
度数 | 46.3% |
熟成樽 | バーボン樽 シェリー樽 |
「ブナハーブン 12年」は、力強いスモーキーさのあるウイスキーが多いアイラモルトの中でも、クセのない珍しいウイスキーです。
誰でも飲みやすいものの、飲み心地はしっかりしており、ロックにしても味がボヤケません。
潮気を感じるソルティさ、オイリーでクリーミーな口当たり、ダークチェリーのような落ち着いたフルーティーさが楽しめます。
けっこう複雑で奥深い味わい!
カリラ 12年
分類 | シングルモルト (アイラ) |
内容量 | 700ml |
度数 | 43% |
熟成樽 | バーボン樽 |
おすすめ度 |
「カリラ 12年」は、アイラモルトの中でもクセの強さは中間位で、爽やかさ・甘さ・スモーキーさなどのバランスが取れたウイスキーです。
口当たりもなめらかで、比較的飲み疲れもしません。
バニラの甘さ、シトラスやハーブのような爽やかさ、オイリーな口当たり、ほどよいスパイシーさが楽しめます。
アイラモルトの中で、僕はカリラが1番好きです。
【アイリッシュ】ロックがおすすめのウイスキー
アイリッシュウイスキーをロックにすると、スパイシーさとオーク香が引き立ちます。
なめらかな飲み心地とクリアな味わいはそのままに、シンプルながらも刺激的な味わいが楽しめるでしょう。
- ジェムソン
クリーミーな口当たりとスパイシーな余韻 - ティーリング スモールバッチ
ラム樽由来の甘い風味と程よいビター・スパイシーさ - レッドブレスト 12年 ★おすすめ!
オイリーな口当たりとドライフルーツの甘み
ジェムソン
分類 | ブレンデッド |
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
「ジェムソン」は、アイリッシュウイスキーの中でもっとも有名と言っても過言ではありません。
やや個性に欠けるものの、飲みやすさはピカイチで、ウイスキー初心者にもおすすめです。
クリーミーな口当たり、バニラの甘さ、洋梨のようなフルーティーさ、スパイシーでキレのある味わいが楽しめます。
一度は絶対に飲んでおきたい銘柄です。
ティーリング スモールバッチ
分類 | ブレンデッド |
内容量 | 700ml |
度数 | 46% |
「ティーリング スモールバッチ」は、熟成にラムを熟成したあとの樽が使われる珍しいウイスキーです。
ロックにすることで非常になめらかでバランスの取れた味わいになり、ラム由来の優しい甘い風味が感じらます。
ラムの香り、バニラの甘さ、プラムのようなフルーティーさ、ほどよいビターさとスパイシーさ、クリーミーな口当たりが楽しめ、コスパも良好です。
まだまだマイナーなブランドですが、けっこう質は高め!
レッドブレスト 12年
分類 | シングルポットスチル |
内容量 | 700ml |
度数 | 40% |
熟成樽 | バーボン樽 シェリー樽 |
おすすめ度 |
「レッドブレスト 12年」は、シンプルながらも洗練された味わいがあり、個人的にアイリッシュウイスキーの中で群を抜いて完成度の高いウイスキーだと思っています。
しっかりとした味の厚みがありながらも、誰でも気軽に飲める飲みやすさも。
バニラの甘さ、ベリーやドライフルーツのような落ち着いたフルーティーさ、ナッツとオークの芳ばしさ、オイリーな口当たりが楽しめます。
僕はアイリッシュの中ならレッドブレストが1番好きです。
【アメリカン】ロックがおすすめのウイスキー
アメリカンウイスキーをロックにすると、ミントのような爽やかさとウッディさを強く感じられるようになります。
銘柄によってですが、ビターさやエグみは意外にもそこまで強く出ず、まろやかな口当たりが楽しめるでしょう。
- バッファロートレース
バランス◎で飲みごたえと飲みやすさの両立 - ジェームズ・E・ペッパー 1776 ストレートバーボン ★おすすめ!
爽やかさとスパイシーさがあり満足度◎ - リッテンハウス ライ ボトルド イン ボンド
フルーティーでしっかりスパイシー
バッファロートレース
分類 | バーボン |
内容量 | 750ml |
度数 | 45% |
「バッファロートレース」は、いかつめのボトルデザインとは裏腹に、非常にバランスが良くて飲みやすいバーボンです。
750mlと容量が多く度数も45%で飲みごたえがあり、コスパもかなり良いでしょう。
キャラメルやハチミツのような甘さ、オレンジやハーブのような爽やかさ、心地良いスパイシーさが楽しめます。
700ml・40%の商品もありますが、750ml・45%の方が断然おすすめ!
ジェームズ・E・ペッパー 1776 ストレートバーボン
分類 | バーボン |
内容量 | 750ml |
度数 | 50% |
「ジェームズ・E・ペッパー 1776 ストレートバーボン」は、原料のライ麦比率が高く、一般的なバーボンよりもスパイシーな風味が強いです。
古き良きバーボンのニュアンスは持ちつつも、味わいのバランスが良く上品さも。
バニラやキャラメルの甘さ、シトラス系の爽やかさ、ナッツとオークの芳ばしさ、心地良いビターさとスパイシーさを感じます。
Amazonにはなぜか容量が700mlと書かれていますが、750mlあります!
リッテンハウス ライ ボトルド イン ボンド
分類 | ライ |
内容量 | 750ml |
度数 | 50% |
「リッテンハウス ライ ボトルド イン ボンド」は、とても正統派なライウイスキーの味わいなので、これからライウイスキーにチャレンジしたい人におすすめです。
度数が高く飲みごたえがあり、ロックにしてもエグみが出ず、風味が際立ちます。
キャラメルの甘さ、バナナやオレンジのようなフルーティーさ、しっかりとしたスパイシーさ、ハーブの香り高さを楽しめるでしょう。
カクテルベースとしても有用です!
【ジャパニーズ】ロックがおすすめのウイスキー
ジャパニーズウイスキーは、ロックにすることで単に味が薄くなるだけの銘柄や、おいしさが底上げされるものなど、ロックという飲み方から感じる味の印象が銘柄によってバラバラです。
今回ご紹介する銘柄は、特に甘みがしっかり感じられるものを厳選しました。
- サントリー ローヤル
爽やかさとスパイシーさがあり満足度◎ - ニッカ セッション
フルーティーでしっかりスパイシー - キリン シングルグレーンウイスキー 富士 ★おすすめ!
少しバーボンっぽく飲みやすさと飲みごたえを両立
サントリー ローヤル
分類 | ブレンデッド |
内容量 | 660ml/700ml |
度数 | 43% |
「サントリー ローヤル」は、サントリーが展開するブレンデッドウイスキーの中でも上位クラスに位置するモデルです。(響が最上位でローヤルはその下)
ロックにすることで甘さは控えめにはなるものの、口内で温度が上がると華やかさをグッと感じられるでしょう。
キャラメルのような甘さ、フローラルな香り、オレンジのような爽やかさ、心地良いウッディさが楽しめます。
ちなみに、容量換算すると660mlの「スリムボトル」の方がお得です。デザインは700mlの方が良いですけどね!
ニッカ セッション
分類 | ブレンデッドモルト |
内容量 | 700ml |
度数 | 43% |
「ニッカ セッション」は、ニッカのシングルモルト「宮城峡」「余市」と、スコッチの「ベンネヴィス」を始めとする、複数のスコッチシングルモルトをブレンドしたブレンデッドモルトウイスキーです。
他国のウイスキー同士をブレンドしていますが、とてもよくブレンドされていて、複雑な味わいでありつつもバランスが取れています。
柔らかいスモーク、リンゴのようなフルーティーさ、バニラの甘み、フローラルな華やかさが楽しめるでしょう。
初心者から飲み慣れた人まで、幅広い人におすすめ!コスパも良し。
キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士
分類 | シングルグレーン |
内容量 | 700ml |
度数 | 46% |
「キリン シングルグレーンジャパニーズウイスキー 富士」は、ヘビー・ミドル・ライトの3つのタイプのグレーンウイスキーをブレンドして造られるウイスキーです。
それぞれのタイプのグレーンウイスキーの良さが引き出され、味のバランスが良く、非常になめらかで飲みやすいです。
とはいえ軽すぎないしっかりした味わいがあり、バニラの甘さ、バナナやオレンジのフルーティーさ、柔らかいウッディさを感じます。
グレーンウイスキーなので、味わいの系統としては若干バーボンに似た雰囲気。
【カナディアン】ロックがおすすめのウイスキー
もとから味わいの軽い銘柄が多いカナディアンウイスキーは、ロックにするとさらに軽い味わいになってしまいがちです。
しかし、今回紹介する銘柄は、飲みやすさの中にも甘みやコクがあるため、ロックにしたときに他の銘柄よりも満足感があります。
カナディアンウイスキーはそもそも銘柄数が非常に少ないため、今回は1銘柄のみの紹介です。
カナディアンクラブ ブラックラベル
分類 | ブレンデッド |
内容量 | 700ml |
度数 | 43% |
「カナディアンクラブ ブラックラベル」は、実は日本人の舌に合うように造られた、日本限定で発売しているウイスキーです。
口当たりがとてもなめらかで、ほとんどアルコールの刺激がなく、ウイスキーを飲み慣れていない人でも飲みやすいでしょう。
バニラやカラメルのような甘さ、しっかりとしたオーク香、オレンジのような爽やかなフルーティーさを感じます。
あまりボディは強くないので、時間をかけて飲むと薄まってしまうので注意!
バーテンダーがおすすめするロックグラス3選
実はロックグラスというのは通称で、正式名称は「オールド・ファッションド・グラス」です。
このサイトでは「ロックグラス」と呼びますね!
ロックグラスは他の飲み方用のグラスよりもデザイン性が高く、ウイスキーを飲むときの雰囲気を演出してくれる重要なアイテムです。
今回は3つのグラスをご紹介しますので、グラスを探していた人はぜひ参考にしてみてください。
青山硝子|バッカス(280-6)
生産国 | チェコ |
容量 | 280ml |
サイズ | 高さ:88mm 口径:85mm |
製造方法 | マシンメイド |
青山硝子のロックグラスは、チェコの伝統的なガラス装飾技法を用いて模様が彫られているのが特徴です。
この「バッカス(280-6)」は美しい枝模様が描かれていますが、他の品番のバッカスはまた違った模様が彫られています。
中央が少しだけクビレているため、持ちやすいです。
どことなくですが、高級グラスブランド・バカラの「ローハン」に似ていますよね。
田島硝子|富士山グラス ロック
生産国 | 日本 |
容量 | 270ml |
サイズ | 高さ:95mm 口径:92mm |
製造方法 | ハンドメイド |
田島硝子は江戸時代から受け継がれるガラス製品「江戸硝子」を作っており、他に江戸切子など高い技術が必要な硝子製品を作るブランドです。
グラスの底面に彫られた富士山が、中の液体によって美しく色づきます。
口径が広いため、ドウシシャの「大人の透明まる氷 DCI-19」で作った丸氷を使おうとしている人は、グラス内のスペースが広くなりすぎるため注意が必要です。
模倣品が出回るほど人気の商品ですが、こちらが本物です!プレゼントにもおすすめ!
KAGAMI|ロックグラス 校倉
生産国 | 日本 |
容量 | 275ml |
サイズ | 高さ:85mm 口径:86mm |
製造方法 | ハンドメイド |
KAGAMIは(旧カガミクリスタル)は、宮内庁御用達の由緒正しきグラスブランドです。
「校倉(あぜくら)」は、日本古来の建築様式をモチーフにしたグラスで、すりガラスの加工もされた美しいデザインが特徴。
シンプルながらも飽きが来ず、指のフィット感も良いため、ずっと使い続けたくなるようなグラスです。
ウイスキーを飲むなら知っておきたい「ロック」の特徴
一般的にロックと呼ばれる飲み方は、正式な名称で「オン・ザ・ロックス(On the rocks)」と言います。
氷の溶け具合によって味わいがガラッと変化するおもしろい飲み方です。
味わいの変化が大きいだけあり、良い面と悪い面、どちらも現れてしまいます。
上の表を見てわかるとおり、ロックの良いところと悪いところは、表裏一体です。
味わいでいうと、スパイシーさ・ウッディさ・ビターさが前面に出て、香りと甘さは奥に引っ込んでしまう傾向にあります。
ただ、甘みに関して言えば、舌の上でウイスキーの温度が上がるときに感じられるため、すぐに飲み込むのではなく、一度舌の上で転がしてよく味わってから飲むのがおすすめです。
まとめ:ウイスキーはロックで飲むと少し渋めの味になる
ウイスキーをロックで飲むと、他の飲み方では感じられない風味を感じられたり、逆に他の飲み方で感じられる風味が感じられなくなる場合があります。稀に甘さがより引き立つ銘柄もあるものの、一般的にはビターで渋めの味になることが多いです。
今回ご紹介した銘柄はロックにしてもバランスが良く、ネガティブなイメージを持ちづらいものを厳選したので、これを機に、ぜひいろんな銘柄をロックで楽しんでみてはいかがでしょうか。
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