安くておいしい｜3,000円前後の最強コスパウイスキーをプロが厳選

近年、ウイスキーは値上がり続きで、お手頃価格でおいしい銘柄を探すのが困難になってきています。

無駄な出費をして失敗しないためにも、今回の記事ではバーテンダーである筆者が「3,000円前後で買えるコスパ最強のウイスキー」をご紹介。

おすすめの銘柄以外にも、今後自分でウイスキーを選ぶ際のポイントもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

本当にお得なコスパ最強ウイスキーTOP3

紹介する銘柄数が多くなってしまったので、選ぶ時に迷いにくいよう、おすすめのコスパ最強ウイスキーをランキング形式で3銘柄ご紹介します。

選考のポイントは、誰が飲んでもおいしさを感じやすい点、飲み方の汎用性が高い点です。

順位	1位	2位	3位
銘柄	ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年	ニッカ セッション	バスカー アイリッシュウイスキー
特徴	最高のバランスとコク	飲みやすいのに複雑な味わい	トロピカルなフルーティーさ
味わい	バニラ・オーク香・柔らかいスモーク	バニラ・リンゴ・スモーク	パイン・モルト・スパイス
生産国	スコットランド	日本	アイルランド
分類	ブレンデッド	ブレンデッドモルト	ブレンデッド
容量	700mL	700mL	700mL
度数	40%	43％	40%
リンク	詳細を見る	詳細を見る	詳細を見る

生産国別｜3,000円前後で買える高コスパウイスキー

ウイスキーを選ぶ基準が分かったところで、おすすめの高コスパウイスキーを見ていきましょう。

今回は生産国別におすすめのウイスキーをまとめていますので、気になる箇所から読んでみてください。

スコッチウイスキー（スコットランド）

3,000円前後のスコッチは、スッキリしてライトな風味の銘柄が多いのですが、今回ご紹介する銘柄は、味わいの幅を持たせています。

甘め・サッパリめ・スモーキーなど、自分に合った風味の銘柄を探してみましょう。

カティサーク プロヒビション

「カティサーク プロヒビション」は、低価格ながらも度数が50％と高く、飲みごたえ抜群のウイスキーです。

意外にアルコール刺激はそこまでなく、飲み口の重さもありません。

甘くスパイシーな風味は、低価格のウイスキーだと味わいに物足りなさを感じる人にはピッタリでしょう。

ブラックボトル

「ブラックボトル」は、ハチミツのような甘さの中に潮気を感じられるウイスキーです。

同価格帯の中で潮気を感じられる銘柄は珍しく、コクがあって個性的でありつつも、飲みやすく仕上がっています。

甘く複雑で芳醇な味わいは、有名どころのブレンデッドを飲み飽きてきた人にピッタリでしょう。

ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年

「ジョニーウォーカー ブラックラベル 12年」は、Masterpiece（傑作）やThe Everest of premium whisky（プレミアムウイスキーのエベレスト）と称されるほど、質の高いウイスキーです。

複雑さがありつつも飲みやすく、質の高さを感じざるを得ないブレンディング。

深い甘さと心地良いスモーキーさ、爽やかさなど、味わいのバランスが良いウイスキーを飲みたい人にはピッタリでしょう。

デュワーズ 12年

「デュワーズ 12年」は、誰でも飲みやすく、どんな人にも刺さりやすいような、バランスの良いウイスキーです。

新ボトルにリニューアルして、バニラ感がよりしっかり感じられるようになりました。

まとまりが良い分、個性はそこまでありませんが、滑らかな口当たりで飲みやすいウイスキーを探している人には最適でしょう。

グレングラント アルボラリス

「グレングラント アルボラリス」は、シングルモルトの中でも最安価クラスで買えるウイスキーです。

ややアルコール感があり、軽めの味わいであるものの、価格的に考えると十分満足できます。

明るいニュアンスの味わいで、爽やかなフルーティーさやスッキリとした味わいを求める人には最適でしょう。

ロッホローモンド クラシック

「ロッホローモンド クラシック」は、3種類の熟成樽由来の華やかなオーク香や、バランスの良い甘さが楽しめるウイスキーです。

全体的に穏やかな印象ですが、風味はしっかりと感じられ、飲み心地は滑らか。

低価格でも豊かな味わいを求める人、スタンダードながらも質の高い味わいを求める人にはピッタリでしょう。

トマーティン レガシー

「トマーティン レガシー」は、ウイスキーはモルトのお酒だなと改めて感じさせてくれる、シンプルな味わいのウイスキーです。

若々しさはありますが粗さはそこまで感じられず、ノンエイジの良さでもあるフレッシュでライトな部分が良い方向に出ています。

モルティでスッキリとした味わいを求める人や、飾り気のないシンプルな味わいのウイスキーを探している人にピッタリでしょう。

アードモア レガシー

「アードモア レガシー」は、ピーテッドモルト80％とノンピーテッドモルト20％を合わせて造られるウイスキーです。

ドライでモルティなシンプルさの中に、カラッとした爽やかなスモーキーさが感じられます。

スモーキーでもライトな飲み口のウイスキーを探している人や、アイラモルトよりも軽いピート感を楽しみたい人にはピッタリです。

アイリッシュウイスキー（アイルランド）

アイリッシュといえば、クリアな味わいと滑らかな口当たりで、飲みごたえが薄く、ライトな印象を受ける人もいるかもしれません。

しかし、今回ご紹介する銘柄はすべて個性的ながらもバランスが良くて、初心者は飲みやすく、飲み慣れた人は味わいのおもしろさが楽しめるはずです。

ブッシュミルズ ブラックブッシュ

「ブッシュミルズ ブラックブッシュ」は、ブレンデッドの中でもモルト比率が80％と非常に高く、7年以上熟成させた原酒を使用して造られるウイスキーです。

シェリー樽由来の風味がしっかりと感じられ、低価格ながらもリッチで満足感のある味わいが楽しめます。

甘く華やかな風味のウイスキーを楽しみたい人、ドライフルーツのような落ち着いた甘さが好きな人にはピッタリです。

ジェムソン スタウトエディション

「ジェムソン スタウトエディション」は、黒ビール（スタウト）を熟成した後の樽で後熟して造られるウイスキーです。

黒ビールのニュアンスが少しあるものの、ビールが苦手な人でもおいしく飲める範囲内でしょう。（ビール嫌いの友人談）

チョコレートのような甘さを楽しんでみたい人、熟成樽による味わいの違いを楽しんでみたい人にはピッタリです。

バスカー アイリッシュウイスキー

「バスカー アイリッシュウイスキー」は、熟成樽としては珍しいマルサラワイン樽を使用し、3種類の原酒（シングルモルト・シングルグレーン・シングルポットスチル）をブレンドして造られるウイスキーです。

ライトな口当たりですがコクのある味わいで、飲んだときの満足度は高め。

トロピカルなフルーティーさを楽しみたい人、甘く優しい口当たりのウイスキーが好きな人にはピッタリです。

アメリカンウイスキー（アメリカ）

アメリカンウイスキーは、樽由来のバニラのような甘さや、力強いオーク香が特徴的で、他国のウイスキーの味わいとはまったく異なります。

その中でも、個性が強い銘柄、バランスの取れた味わいの銘柄、滑らかな口当たりの銘柄など、さまざまなタイプから厳選しました。

オールド グランダッド 114

「オールド グランダッド 114」は、バーボンの中でもライ麦比率が高く、若干「ライウイスキー」（スパイシーな味わいが特徴）に似たテイストのウイスキーです。

度数が57％とかなり高めで、飲みごたえは抜群。

スパイシーで刺激的な味わいを求める人、濃厚で複雑な味わいを求める人にはピッタリでしょう。

バッファロー・トレース

「バッファロー・トレース」はラベルに表記はないものの、7年以上熟成した原酒を使用した、バランスの取れた味わいのウイスキーです。

味わいは甘さが主体で、「これぞバーボン」というクセがあまりなく、飲みやすく仕上がっています。

甘くて飲みやすいバーボンを探している人や、バーボン初心者にはピッタリです。

ワイルドターキー 8年

「ワイルドターキー 8年」は日本向けに販売されている銘柄で、バーボンの中では比較的長熟のウイスキーです。

8年熟成の割りには少しアルコール感がありますが、50.5％の高度数から生まれるパワフルでリッチな風味は、お酒好きならきっと満足できるでしょう。

力強い飲み心地を求める人や、クラシカルな味わいのバーボンを探している人にはピッタリです。

ジェントルマン ジャック

「ジェントルマン ジャック」はテネシーウイスキーに特有の、サトウカエデの木炭でろ過する「チャコールメローイング」を、熟成の前後で2回行って造られるウイスキーです。

甘さが強く、口当たりが非常に滑らかで、名前のとおり紳士さを感じます。

口当たりの優しいウイスキーを探している人、甘くて飲みやすいウイスキーを探している人にはピッタリでしょう。

ジャパニーズウイスキー（日本）

ジャパニーズウイスキーは日本人の舌に合いやすい繊細さがあり、系統としてはスコッチと少し似た味わいです。

ウイスキー単体で飲むのはもちろんのこと、食中酒としても馴染みやすい銘柄がたくさんあります。

岩井 トラディション

「岩井 トラディション」は、焼酎で有名な「本坊酒造」が保有する「マルス駒ヶ岳蒸溜所」で造られるウイスキーです。

若さやアルコール刺激はややあるものの、味わいのバランスがよく取れいていて、飲んでいて心地良さを感じます。

大手ブランド以外のジャパニーズウイスキーを探している人や、甘く飲みやすいウイスキーが好きな人にはピッタリでしょう。

スーパーニッカ

「スーパーニッカ」は、ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝が、亡き妻リタを追悼して生み出したウイスキーです。

コクのある味わい深さと、飲みやすさの両方を兼ね備えていて、初心者から上級者まで幅広くおすすめできます。

華やかで複雑な風味を楽しみたい人や、バランスの良い味わいのウイスキーを探している人にはピッタリでしょう。

サントリーウイスキーオールド

「サントリーウイスキーオールド」は、低価格ながらも華やかな甘さと芳醇な風味が楽しめるウイスキーです。

コスパは非常に高く、原酒を使っているだけあって味の系統は「サントリーシングルモルトウイスキー 山崎」に似ています。

低価格でもリッチな甘さが楽しみたい人や、ドライフルーツ系の落ち着いたフルーティーさのウイスキーを探している人にはピッタリでしょう。

サントリーウイスキースペシャルリザーブ

「サントリーウイスキースペシャルリザーブ」は、白州蒸溜所のモルト原酒が使用され、低価格で「サントリーシングルモルトウイスキー 白州」に似た味わいが楽しめるウイスキーです。

バニラの甘さと豊かなオーク香が特徴で、わりとサッパリした印象があります。

クリーミーな優しい口当たりのウイスキーが好きな人や、甘さの中に爽やかさも欲しい人にはピッタリでしょう。

ニッカ セッション

「ニッカ セッション」は、スコッチの「ベン・ネヴィス」と日本の「余市」「宮城峡」を中心に、複数のスコッチをブレンド（ヴァッティング）したウイスキーです。

ざっくり言うと、スコッチウイスキーをもっとバランス良く仕上げたような味わいに仕上がっています。

爽やかな味わいのウイスキーを探している人や、飲みやすさの中に複雑さを求めている人にはピッタリでしょう。

カナディアンウイスキー（カナダ）

カナディアンウイスキーは他国のウイスキーと比べ、もっともライトでもっとも飲みやすいウイスキーです。

軽すぎて飲みごたえに乏しい一面もありますが、ウイスキー初心者や、飲みやすいウイスキーを求める人にはハマるのではないでしょうか。

クラウンローヤル ファイン デラックス

「クラウンローヤル ファイン デラックス」は、50種類以上の原酒をブレンドして造られるウイスキーで、もともとキリンが輸入していたのですが、現在は販売休止となり、並行輸入でしか手に入らないウイスキーです。

カナディアンらしいライトな口当たりの中にも、上品で華やかな甘さが感じられます。

甘く滑らかな飲み心地のウイスキーを求める人や、クセがなくて飲みやすいウイスキーを探している人にはピッタリでしょう。

カナディアンクラブ クラシック 12年

「カナディアンクラブ クラシック12年」は、ノンエイジ版の「カナディアンクラブ」と1,000円程度しか違わないのに、12年分の熟成感がしっかりと感じられるウイスキーです。

とはいえ深みや複雑さはそこまでありませんが、低価格ながらもアルコール感がなく、誰でも気軽に手を出しやすいのが嬉しいポイント。

穀物の風味やバニラのようなしっかりとした甘さを感じたい人や、ライトな口当たりでスイスイ飲みたい人にはピッタリでしょう。

ニューワールド（その他の国）

現在は世界中でウイスキー造りが盛んに行われており、台湾やインド、オーストラリアなど、さまざまな国のウイスキーが台頭してきています。

ほとんどのニューワールドウイスキーは、エントリーモデルで5,000円前後してしまうので、今回ご紹介できる銘柄は1つだけとなりました。

他国にはない独特の個性や味わいを楽しんでみましょう。

ポール・ジョン ニルヴァーナ

「ポール・ジョン ニルヴァーナ」は、インディアンシングルモルト「ポール・ジョン」のエントリーモデルです。

個性はそこまで強くなく、スモーキーさもないため、意外とシンプルなウイスキーの味わいが楽しめます。

トロピカルなフルーティーさを楽しみたい人や、明るいニュアンスのフレーバーを楽しみたい人にはピッタリでしょう。

【ウイスキー選びの参考に】筆者が高コスパのウイスキーを選ぶときの基準を紹介

ウイスキーを選ぶときの基準やポイントは、各自で異なります。

まだウイスキーをどうやって選んだらいいのかわからない人のために、購入前に筆者がどういう基準でコスパの高さを推し量っているのかをまとめました。

度数が高い

度数の高さは、風味の強さに直結する要素です。

例えば何かで割ったときでも風味が薄まらず、しっかりとおいしさが持続します。

度数が低めだと、味わいが少しペラくて記憶に残りづらかったり、飲みごたえがなくて退屈な印象を受けたりすることも。

度数が高くてもアルコール刺激が強くては意味がありませんが、度数が高い、かつ質も高い銘柄は、飲んだ時に高い満足感が得られるので、コスパが良いと感じやすくなります。

製法にこだわりが感じられる

熟成に使われる樽が珍しい樽だったり、ブレンドしている原酒の組み合わせがおもしろかったりと、製法にこだわりが感じられる銘柄は、コスパが高く感じやすくなります。

もちろんシンプルな製法でおいしい銘柄もたくさんありますが、実際に飲んでみないと味わいがわかりません。

調べれば出てくる情報だけで「おもしろそう」と感じられる銘柄は、低価格帯でもしっかりとした個性を感じやすいため、ウイスキー選ぶの基準として製法は見逃せないポイントです。

飲み方の汎用性が高い

飲んだことのないウイスキーが気になっているとき、事前にネットでどういうウイスキーなのか調べることもあるでしょう。

レビューを調べたとき、どの飲み方にしてもおいしく飲めそうなウイスキーは、コスパが高い傾向にあります。

家飲みをしていると、その日の気分によって飲み方を変えたくなるときがありますよね。

そんなとき、飲み方の汎用性が高い銘柄は、1本あるだけで楽しみ方の幅が広がります。

自分の好みに合いそうな予感がある

経験が物を言う部分ですが、自分の好みに合いそうだという予感のする銘柄は、買っても失敗しないケースがほとんどです。

その予感を感じるためにも、自分の好みはよく知っておきましょう。

どの熟成樽の風味が好みか、熟成年数が短いのと長いのどちらが好みか、どの蒸溜所・ブランドが好みかなど、指標となる要素はたくさんあります。

自分の好みを熟知し、その好みに近しいウイスキーを選ぶことで満足度が高まり、コスパも高いと感じるはずです。

まとめ

3,000円前後で買えるウイスキーはそもそも銘柄数が多く、どれもコスパが良くて激戦区となる価格帯です。

その中でも厳選しのですが、結局紹介する銘柄数が多くなってしまいました。

どの銘柄も味わいが違えば、合う人も違うので、少しでも気になったらぜひ一度試してみましょう。